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世界20都市で開催のコンテスト覇者が集結 NTTデータ豊洲の港から「Open Innovation Contest 9.0」グランドフィナーレ開催

ドローンをネット操作できるインドベンチャーのIoD

2019年05月28日 06時00分更新

介護士のデジタルアシスタント「HeartWatch」を開発
ミランのTeiaCare

 6番手は、ミランからTeiaCare社のHeartWatch。世界中で介護士が不足しており、今後もその割合は増加していく。先進国では高齢化が進んでいるが、特にイタリアと日本の高齢者割合が高く深刻な状況にある。そこでHeartWatchは介護士のデジタルアシスタントとして、光学センサーで心拍や呼吸、動きをモニタリングしてくれる。ベッドから出ているとか、心拍数が異常だといった情報を可視化し、迅速に対応することで重篤化を予防できる。

TeiaCare社の共同創業者&CEO Guido Magrin氏

光学センサーで患者の状況を可視化できる

レガシーな設備をIoT化
サンフランシスコのIotium

 7番手は、サンフランシスコのIotium。工場やインフラで使っているレガシーな設備をIoT化するソリューション。インダストリアルIoTとしての特徴は、キーボードを利用せず、簡単に設置でき、ユーザーネーム&パスワードを使わず、従来のファイアウォールやプロキシ設定に手を加えないといった点が挙げられる。

Iotium CEOのRonald David Victor氏。超早口で、ものすごいパワフルなプレゼンだった

さまざまな業界の大手企業がすでにIotiumを利用している

ヘルスケアロボット「Mabu」を使った医療ソリューション
ボストンのCatalia Health

 8番手は、ボストンのCatalia Health。ヘルスケアロボット「Mabu」を使った医療ソリューションで、生活習慣病にかかっている患者をモニタリングし、薬の服用を継続させる。簡単な会話が可能で、患者は最新情報を得ることができ、医療従事者は健康状態や心理状態を把握することが可能になる。黄色いボディーにタブレットを設置したシンプルなデザインだが、目が動いて可愛らしい表情をするのが印象的だった。

Catalia HealthのCEO Cory Kidd氏

患者とコミュニケーションして治療を支援するロボット「Mabu」

チャットボットで患者の健康状態を管理するプラットフォームソリューション
サンパウロのTNH Health

 9番手は、サンパウロのTNH Health。医療従事者が設計した、チャットボットで患者の健康状態を管理するプラットフォームソリューション。ブラジルでは多発する殺人事件や高まる失業率、大都市への人口集中といった問題により、メンタルヘルスに悩んでいる人が増えているそう。

 「vitalk」はAIを搭載したチャットボットで、そんな人たちをケアするのが目的。ボットを利用することで、4000人の患者をプロが対面でケアするのと比べて100分の1のコストで済ませられる。さらに、潜在的な健康リスクを確認する時間は3週間短縮されたという。

TNH HealthのMichael Kapps氏

スマホアプリでチャットすることで、メンタルヘルスをケアできる

様式の異なる検査データを一元的に閲覧できる眼科用のプラットフォームサービス
リスボンのBlueWorks

 本戦最後は、リスボンのBlueWorks社から「OphthalSuite」。「OphthalSuite」は眼科医が様式の異なる検査データを一元的に閲覧し、効率的に診断できるようにするソリューション。これまで、医療検査データは、それぞれの検査デバイスの中に分散しており、医者は結果を印刷したり、デバイスのところに行って操作する必要があり、時間的・物理的資源が無駄になっていた。「OphthalSuite」は、機器の製造元に関係なく、一元化したデーターベースに接続できる眼科用のプラットフォームサービスとなる。

BlueWorksのPaulo Barbeiro氏

さまざまな機器の検査結果を効率的に一元管理できる

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