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体験レビュー

ケタ違いのハイレゾ機「KANN CUBE」発表、出力12Vの高出力、8chのES9038PRO2基使用

2019年04月26日 13時30分更新

最大出力は12Vrmsで、Astell&Kern史上ダントツのハイパワー

 デュアルDACと強力なパワーアンプの搭載で、最大出力はRMS電圧で12Vrmsになるため、3段階ゲイン切り替え機能がある。ちなみに、ゲインLow/バランス出力でも、従来のKANNのゲインHigh/アンバランス出力と同じ4Vrmsが出せる。

 Highゲインにすればアンバランスで6Vrms、バランスで12Vrmsが取り出せるが、電源の消耗が激しくなるため、電源への接続が必須となる。なお、どのゲインでもラインアウトを選択すると、ボリューム回路がバイパスされる。

 確かにこれだけのハイパワーであれば高インピーダンスのハイエンドヘッドホンも余裕で駆動できるだろう。

アンプの項目からゲインが切り換えられる

最大出力は3段階のゲインと接続方法によって異なる

「KANN CUBE」は開発に制約がないモデル

 発表会では、Astell&Kernデバイス事業部の責任者、Ted Baek氏が、KANNは特別なモデルだと語った。

 「最初のKANNは、実験的なコンセプトから生まれました。今までのモデルの延長線では、できないことをやるためにパフォーマンスラインを作りました。その最初の製品がKANNです。パワフルで多機能で家族で楽しめる4WDのSUVのようなモデル、それがKANNのコンセプトでした。我々が考えていたよりKANNはみなさんに受け入れられ、今回、KANN CUBEを製品化できました」

発表会のために来日したAstell&Kern Ted Baek氏

 KANN CUBEは、KANNのコンセプトを引き継ぎ、それをさらに発展させたモデルになる。

 「今回、挑戦したかったのはデュアルDAC構成です。DACを2個にするとスペックと音質向上と引き換えに、回路が複雑化し、消費電力が増え、連続再生時間が短くなります。これを回避するには大容量バッテリーが必要で、ボディが大きく、重くなります。他のシリーズでは許されないことですが、KANN CUBEではそれが可能でした。この性能を家庭用のシステムにも組み込んで、楽しんでもらえるよう、バランス出力ができるミニXLR端子も付けました」

KANNはPerformance Lineに位置付けられ最先端技術が投入される

「KANN CUBE」の主な特徴。連続再生時間は約8時間と短めだ

オプションで専用ケースも検討中、デザイン、発売時期、価格未定

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