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キャッシュレスの次は「リアルエステートテック」と「ソーシャルファイナンス」が来る!

生体認証、不動産、ソーシャル……FinTech識者が語る次の波

2019年04月04日 09時00分更新

プログレッシブウェブアプリと生体認証の進化にも注目

渥美坂井法律事務所・外国法共同事業パートナー 弁護士 落合孝文氏

 落合氏も今年、中国に行ったそう。杭州のフィンテックベンチャーが話していたのは、AIよりもブロックチェーンに着目しているということ。アリババも中国のいろいろな場所にブロックチェーンを提供しており、どうやって使っていくかを話していたそうだ。その流れで、大久保が注目している技術とは? という話題に。

 「私はCTOなので、将来と言うよりは来年、再来年に使えそうな技術をIT部門に落とすような研究開発をしています。今注目しているのは、プログレッシブウェブアプリ(PWA)です。新しい決済手段を使ってほしいときに、お客さまはスマホにソフトをインストールするのに抵抗があります。それが、たとえばNFCやQRコードでウェブが表示されるなら、みなさん使ってくれるのかなと考えています。グーグルもアップルもマイクロソフトも正式にPWAに対応すると発表しているので、この流れはもう1回来ると思います。アプリだとiPhone/iPad/Android/PCの4つのソースがありますが、ウェブに載せることで1ソースでいけます。お客さまの利便性を高めつつ、我々の生産性もあがるということで注目しています。

 もう1つ我々が見ているのは、生体認証です。『FIDO2』とか『WebAuthn』という要素技術が出てきてまして、デバイスに依存しないんです。そういった認証を組み合わせていくと、お客さまに安心安全を届けられます。もうひとつ、『CIBA』という認証があります。たとえば、現在でもAmazon Echoで残高照会はできます。しかし、資金移動を音声でやるとすると、そこまでセキュリティーが高くないのでほかの人に破られてしまう可能性があります。その際に、スマホで認証する仕組みがCIBAです。その辺りが来年には出てくると思います」(大久保氏)

株式会社 みずほフィナンシャルグループ デジタルイノベーション部 シニアデジタルストラテジスト 兼 株式会社Blue Lab 最高技術責任者(CTO)大久保光伸氏

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