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一人分の一人鍋をいつでも食べられる強み:

松屋「鶏と玉子の味噌煮込み鍋膳」にサッカーを強くするヒントがある

2019年02月06日 16時00分更新

味は濃いめだが、白米との相性がよい

 肝心の味はどうだろうか。松屋にありがちなパターンとして、「汁物は味が濃い」がある。とくにキムチチゲ系は総じて濃いめ、もっと言えば塩辛い傾向になりがちだ(「豆腐キムチチゲ鍋膳」はわかりやすい例)。すると、鶏と玉子の味噌煮込み鍋膳にも、その危険があるのだろうか?

 しかし、たとえば豆腐キムチチゲ鍋膳ならばメイン具材は味が薄くやわらかい豆腐なわけだが、こちらはごろごろとした食感と、淡白な味わいの鶏むね肉。これが、濃いめでしっかりと味のついたタレとベストマッチ。ネギとタマネギの食感も、よいアクセントになっている。

ご飯にのせるとこんな感じ。甘辛いので相性はよい

 玉子は熱が通っているので、黄身がとろ〜っと溶け出すわけではない。よって、鍋の味を変えるためのものではなく、おでんの煮玉子のような具材だとイメージすればよいだろう。ややこってりした味わいではあるが、ご飯のお供と考えれば、悪くないチョイスだと感じる。

玉子は広報画像のように割れていなかった

 総合すると、しっかりと濃い味付けになっており、ご飯をかきこむにはよい仕上がりになっているといえよう。これが牛肉、豚肉だったら、いささかしつこい食後感になっていたかもしれない。歯ごたえがありつつ脂分の少ない鶏むねを選んだのがすばらしい。牛丼チェーンで玉子を使うメニューは多いが、固めになった玉子を味わえるものは少なく、このあたりにも新鮮味がある。

 650円という価格を考えても、熱々の鍋をおかずにさっと一食分が食べられるのは便利だ。ただ、職業柄なのか、このような鍋メニューの提供に際し、店員のオペレーションは大変なのかもしれないと、余計なことも考えてしまったけれど……。

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