週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

テーブルトークRPGがベース

Steamおすすめゲーム「Mutant Year Zero: Road to Eden」ミュータント達の崩壊世界ターンベースストラテジー

2019年01月18日 18時30分更新

 突然だが読者の方の中で「TRPG」を遊んだ方はいるだろうか?TRPGと呼ばれる80年代中盤から90年代にかけて日本では「ソードワールド」を中心に一部で盛り上がっていた今現在のRPGの始祖ともいえる遊びである。

   そんな新年最初の第91回は開発元と同じスウェーデンで有名なTRPG「Mutant」をベースにしたターンストラテジー「Mutant Year Zero: Road to Eden」を紹介する。

本作品は日本語字幕に対応している。詳しい操作などは後述するが、キーボードとマウスを使用する。

探索と索敵はリアルタイム・有利を取れ!

 崩壊後の世界でも人類はアークと呼ばれる最後の砦にて寄せ集まって生きていた。アークの外はゾーンと呼ばれ、謎の病原菌やグールと呼ばれる徘徊者が暴れ回っており危険な不毛地帯になっている。そのゾーンの影響を受けないミュータントと呼ばれる人体を改造した者達は“ストーカー”と呼ばれ物資の回収やゾーンの掃討などを行っている。

 行方不明になった優秀なストーカー"ハモン”を探すため、アークから旅立った画像のイノシシのような見た目を”ボーミン”と相棒の”ダックス”を中心に話が進んでいく。

 マップを通常時は”WASDキ-”で自由に歩き回ることができ、戦闘に入った場合に初めてターンベースのストラテジー操作に切り替わる。マップ上にはお金の代わりになるスクラップや武器パーツ、アイテムが散らばっており、そちらの探索も重要なのだが戦闘に入るための有利を取るためにも地の利を得ることも大きなポイントになっている。

画面の遷移のように戦闘を始めると、そのポイント各所で自動的にマップが切り替わる。

 マップ上で左クリックをすることでライトを消してステルスモードに移行する。画面上の赤のラインが敵グールの視界になっており、視界外から射程圏内にはいればプレイヤーの好きなタイミングで奇襲をかけることができる。

 この際に音が発生しない武器(クロスボウや消音ピストル)で1ターンキルできれば即座に戦闘を終了させることが可能だ。そのため、一人でうろついている敵をできるだけノーリスクで倒してしまうのがスムーズに進めるコツだ。逆に相手の視界内に入ってしまうとマップ上全ての敵に位置を把握された上で敵のターンから開始してしまう。

 何故それが重要かというとゲーム開始前の難易度の選択にある。戦闘でダメージを受けると本作品には回復キットを使用する以外の回復方法は無いに等しい。ベリーハード以外であれば戦闘後にライフが回復するが、バランスの基準となっているベリーハードであれば戦闘後にライフの自動回復がないため集団戦はプレイヤーが圧倒的不利になる。

 戦闘時はターンベースのストラテジーとなると記述したように、戦闘時は2アクションポイント(AP)内で移動や攻撃を行うことができる。攻撃を行うとアクションポイントを全て消費してしまうが、キャラクター毎のスキルや武器のリロードなどは1APで行える。

武器には射程が決められており、攻撃する位置から命中率などが細かく算出される。できる限り有利な位置を取ろう。

 左上の経験値がマックスになればパーティーのレベルが上がる。1レベル毎に1ポイントのスキルポイントが手に入り、キャラクターの強化が可能だ。マップ上で”Cキー”を押すことで何時でもポイントを使用できるので高い消費ポイントのスキルが欲しいときは貯蓄するのも一つだ。

同じ画面で装備の変更も行える。武器やアーマーなどはキャラクターに応じて自由に変更できるため戦術に合わせて装備を変えていこう。

一度使えば無くなってしまうが、投擲物も有効な手段だ。

 戦闘中にHPが0になると出血状態となり、救急キットを使用しなければ数ターン後に死亡してしまう。味方が全員ダウンすればゲームオーバ-となり最後のセーブからやり直しとなる。ただし死亡したとしても戦闘が終われば復活できる(ベリーハード時はHP1)。

戦略性、世界観は一級品

 ストーリーラインもよくできているが、ゲームの根幹でバランス部分は名作『XCOM』をベースにしていると制作陣が言っているように、かなりギリギリな綱渡りを要求される骨太な難易度になっている。

 筆者はベリーハードで一通りプレイしているが、回復手段が限られている本作品では一戦一戦が非常に重くなっており、集団戦になれば救急キットを全て消費する覚悟で臨む必要がある。何度もゲームオーバーと思考を繰り返すことで有利な位置や戦い方を見いだし、見事に戦果をを挙げたときのカタルシスは筆舌には尽くしがたい。

 とはいえ初心者や、あまりストラテジーに興味が無いプレイヤーには難易度を下げることでストーリーも楽しめるようになっているため難易度が高すぎるというわけでもない。

 もし、あなたが骨太なゲームバランスを求めているか、ポストアポカリプスな世界観に飢えているならば本作品はかなりオススメだ。もし実際にTRPGでもプレイしたいのであればDLCにTRPG用のルールブックも付属している。

 もしゲームをプレイしてTRPGにも興味があればメンバーを募って実際にルールブックに沿ってプレイしてみるのもどうだろうか?

「Mutant Year Zero: Road to Eden」の推奨動作環境は?

 最低環境でもグラフィックの要件がGeForce GTX 580相当、推奨ではGTX 970以上とCPU内蔵GPUではかなり厳しい。ミドルクラスのゲーミングPCは欲しいところだ。

『Mutant Year Zero: Road to Eden』
●The Bearded Ladies
●3600円(2018年12月5日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows
ジャンル ストラテジー、RPG、アドベンチャー、ターン制、ポストアポカリプス
© 2018 "Mutant: Year Zero®” is a registered trademark of Game Ark, LLC. Related logos, characters, names, and distinctive likenesses thereof are trademarks or registered trademarks of Game Ark Limited. Used with permission. All rights reserved.
Funcom® and Bearded Ladies™ are authorized users.
© 2018 Funcom Oslo A/S. All rights reserved. Funcom® is a registered trademark of Funcom Oslo AS.

■著者:rate-dat
・Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: ratedat
・Twitter:@rate_dat

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この特集の記事