ここ10年ぐらいで絶大な人気を誇ったCPUと言えば、インテルの第2世代Coreプロセッサー(開発コードネーム:Sandy Bridge)が挙げられる。今から7年前の2011年に登場し、そのCPU性能はさることながら、動画を高速でエンコードできるQuick Sync Videoなど機能性においても革新的であり、そのあまりの利便性からいまだに使い続けているユーザーが少なくない。
そんな物持ちのいいユーザーをPC自作業界の一部では「Sandy Bridgeおじさん」と呼び、頑なに買い替えをせず壊れるまで使い続ける人の代名詞的に使われることもある。OSはWindows 7、システムドライブは当時主流だった1TB HDDで今もなお戦っていることが多い。
1TBモデルでも2万円を切るSSDが台頭してきた現在
一方でテクノロジーは日々進化しており、そんな7年前のPCではなかなかしんどいシーンも多い。また、ストレージまわりはこの7年でだいぶ事情が変わってきている。当時はシステムドライブにHDDを使うことが当たり前で、SSDはまだまだGB単価が高く、一部の先進的なユーザーが使うにとどまっていた。
しかし、今ではSSDもかなり安くなり、加速度的な値下がりが現在進行形で続いている。今回紹介するSamsungのSATA 3.0対応SSD「860 EVO」はその代表格だ。発売当初(2018年2月上旬)こそ4.3万円前後だった1TBモデル(MZ-76E1T0B/IT)も、10ヵ月後の現在では1万円台半ばで販売している店舗が数多く存在する。
「860 EVO」のスペック | |||||
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型番 | MZ-76E250B/IT | MZ-76E500B/IT | MZ-76E1T0B/IT | MZ-76E2T0B/IT | MZ-76E4T0B/IT |
容量 | 250GB | 500GB | 1TB | 2TB | 4TB |
フォームファクター | 2.5インチ | ||||
NAND | Samsung V-NAND 3bit MLC | ||||
コントローラー | Samsung MJX | ||||
インターフェース | SATA 3.0(SATA 6Gbps) | ||||
シーケンシャルリード | 550MB/s | ||||
シーケンシャルライト | 520MB/s | ||||
4KBランダムリード(QD32) | 9万8000 IOPS | ||||
4KBランダムライト(QD32) | 9万 IOPS | ||||
MTBF | 150万時間 | ||||
TBW(総書込容量) | 150TB | 300TB | 600TB | 1200TB | 2400TB |
セキュリティー | AES 256 bitフルディスク暗号化 (FDE)、TCG/Opal V2.0、Encrypted Drive(IEEE1667) | ||||
保証期間 | 5年間 | ||||
実売価格 | 6500円前後 | 8000円前後 | 1万5600円前後 | 4万9800円前後 | 9万8700円前後 |
そんな「今が買い」のSSDを使って、せめてストレージまわりだけでも刷新し、あと数年は戦えるようPCをリフレッシュしようというのが今回の趣旨だ。もちろん、超快適な環境に移行したいのであれば、CPUやマザーボードも含めたプラットフォームごと買い替えるのが最適解なのは間違いない。
しかしながら、PCの体感速度を決めるのはおおむねストレージである。ぜひ後述するHDDからSSDへ換装した場合の速度比較を参照し、PCリフレッシュの参考にしていただきたい。
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