インターネットは完璧ではない
── 今作の舞台であるインターネットの世界を描くにあたって、どのような工夫をしましたか?
リッチ・ムーア:僕たちはインターネットをひとつの都市として表現しようと考えましたが、完璧な絵に見せないことを重要視しました。どんな場所でもそうであるように、いいところと悪いところの両方を見せるのが大切だと思ったんです。もちろん、いいところも見せたいと思いました。『シュガー・ラッシュ』のハンドルのようなレアなパーツが見つけられたり、面白くて笑えるビデオを人とシェアしたり、人と出会ったり、オンライン・ゲームに参加できたりとか。
── では、悪いところは?
リッチ・ムーア:インターネットの場合は、いいのか悪いのかはユーザーが何を求めているのかで変わります。これをラルフの道のりに反映させました。最初、ラルフは友達のために『シュガー・ラッシュ』のハンドルを見つけるんだ! という良い動機を持って、インターネットの世界にやって来ます。ハンドルを手に入れたときは、自分たちの世界の問題を解決できたと考えます。だけど、大親友のヴァネロペが自分の手の内から少しずつ離れてしまっているのではないかと思い、インターネットのネガティブな使い方を始めてしまうんです。
(次ページでは「ホワイトウォッシュ(白人化)の批判は受け止めた」)
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