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「しがニュービジネスプランコンテスト2018」アスキー賞受賞!

自転車の歴史を変える、立命館大学EDGE SPROUT開発のブレーキシステム

2018年11月29日 06時00分更新

新しい世界に挑戦する「EDGE SPROUT」

 戸簾さんが所属し、今回のビジネスプランを提案した「EDGE SPROUT」は、立命館大学理工学部や生命科学部、経営学部などの、アントレプレナーシップやイノベーションに興味のある学生が集まって活動する、立命館大学EDGE+R(イノベーション・アーキテクト養成プログラム)から派生したチーム。

 メンバーそれぞれの専門知識や得意分野を生かし、お互いに補完しあって新しいものを作りだしている。そうした大学生の活動ならではの良さを生かしながら、やりたいことを実現している強者たちだ。

 ANSHiNブレーキシステムプロジェクトの共同CEOである戸簾さんが、このプロジェクトにのめりこんだ一番大きなきっかけは、自身が8歳のころに自転車の加害事故を起こした経験からだった。

 「湖岸を自転車で走っていたときに、前のおじさんに思い切りぶつかり、ものすごく怒られました。大事にはいたらず、ごめんなさいと謝って許してもらったのですが、今の時代なら訴訟になっていたかもしれません。その経験からこのプロジェクトに強く共感し、一緒に事業化を進めたいと思い、共同CEOとして中核を担って活動に参加しました。また、『ビワイチ』(※びわ湖一周サイクリング)など、自転車の利用が盛んな滋賀で自転車事故を減らしたい、このプロジェクトを滋賀から発信したいという思いもありました」

プロジェクトにかける思いを語る戸簾さん

 中学のころ上海に住んでいた経験があり、アメリカ人やイギリス人、中国人の友達と触れ合う環境のなかで、自分の考えを相手に伝えるにはどうすればいいか、よく考えるようになったという戸簾さん。彼の得意とするプレゼンテーションの力は、当時鍛えられたことがベースとなっている。また中学時代から、ウェブデザインに興味があり、独学で勉強。パソコンや技術系に詳しいということで、友達のゲームやパソコン、携帯の修理などを一手に引き受けていたと話す。修理用の部品が大量に売られている中国の環境は、戸簾さんの好奇心や探求心、想像力を刺激し、満たしていたことは想像に難くない。

 戸簾さんは現在、大学で生命科学部の生物工学科を専攻する3回生。遺伝子改変、醸造をはじめとするバイオテクノロジーの分野を専門に勉強している。また立命館大学発の取り組みである、Sustainable WeekというSDGs(Sustainable Development Goals)の学生主導型イベントのメンター長も務めており、SDGsのもたらす地域への還元、大学を核をとして社会を巻き込んでいくビジネスを構築するなど、新しい人たちが活躍する場を作ることが、いま一番楽しいのだそうだ。

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