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美しい写真のその先へ

顔認証の次は何?野菜の栄養までわかるイメージセンサー進化

2018年11月15日 09時00分更新

代表的なイメージセンサーでの距離情報測定技術

 では、距離の情報を取り出すために、どういったイメージセンサーの技術が用いられるのか見ていきましょう。距離情報を得る技術は、複数存在します。それぞれの方式に、メリットとデメリットがあり、どれかが選ばれる、もしくは、複数の方式を組み合わせているというのが現状です。今回はこの技術の中から、「ステレオカメラ方式」「Structured Light方式」「Time of Flight(ToF)方式」の3つを説明したいと思います。

 1つ目のステレオカメラ方式というのは、2台のカメラを用いる方式です。人間の目も左右2つありますが、同じイメージを持ってもらえれば良いです。2つの通常のカメラを用いて、左右で得られた画像を比較し、そのズレから距離情報を読み取ります。三角測量も同じ原理を用いており、非常に一般的で簡易な方法です。ただし、このステレオカメラ方式にはあるデメリットがあるため、スマホで使われることはほとんどありません。

 それは、2台のカメラの間の距離が必要なことです。人間の目も10cm程度離れていますが、スマホは大きさの制約上10cmも離れた場所にカメラを搭載させることができません。そのため、スマホには次から述べる2つの方法が主に使われています。

 2つ目のStructured Light方式ですが、これはパターンがついた赤外光を対象物に照射し、対象物からの反射光を撮像します。対象物までの距離により、このパターンが歪むのを読み取り、距離を割り出します。パターンの間隔、パターンの曲がり具合などから、距離を数値化します。

 この方法のメリットは、ステレオカメラ方式と異なり、離れた位置にある2つのカメラを利用しなくて良いことです。ただし、赤外光を照射するライトと、照射されたパターンから距離を読み取る複雑な信号処理が必要になります。

 最後に紹介するのは、Time of Flight(ToF)方式です。この方式では、パターンのない赤外光を対象物に照射し、反射光を受けます。この赤外光が戻ってくるまでのわずかな時間を特殊なイメージセンサーを使って計測します。光が1mで進む時間は、3億分の1秒程度ですので、この時間を計測する必要があります。同じ対象物に、何度も光を当て、それを高速に動くイメージセンサーで読み取ることで、対象物までの距離を割り出します。この、Time of Flight(ToF)方式は、照射するライトと専用のイメージセンサーが必要です。ただし、一般的に信号処理は、Structured Light方式ほど複雑ではありません。

 こういった技術により距離情報を得ることができ、それをさまざまな用途に使っています。スマホに搭載されるイメージセンサーの数が、増えている理由がおわかりいただけましたでしょうか。

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