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イノベーターの“ゆりかご”となるか

ハイサイ比嘉オススメ、夏のPython学習に効くワンボードマイコン「micro:bit」

2018年07月13日 13時00分更新

組み込み用途向けのMicroPythonもサポート

 micro:bitの公式なプログラミング環境のもうひとつの柱は、Python 3をベースに組み込み用途などを意図して開発されたMicroPython(micro:bit向けはPythonソフトウェア財団が移植)だ。Windows、macOS、Linux上で利用できる一般的なPython(CPython)に比べると、例えばmicro:bitのメモリーが少なすぎるため(現状では)Bluetooth LEを使った通信が行なえないなどの相違はあるものの、Pythonの学習にも非常に役立つものとなっている。

 エディターとしては公式のものではなく、REPL(対話型実行環境)などが利用できる「Mu」エディターが便利だ(Mu公式サイトから入手できる)。

「Mu」エディター。対応動作環境は、Windows、macOS、Linux、Raspbian(Raspberry Pi)。コードの記述中に、該当しそうな関数の候補を表示してくれる。画面上部の「Cehck」ボタンでは、エラーがないか確認できるほか、「Flash」ボタンをクリックすると、micro:bit上に直接書き出し可能

REPL(対話型実行環境)では、micro:bit実機の動作をすぐに確認できる

 このほかのテキストエディターでは、「Visual Studio Code」「Atom」向けにMicroPython関連パッケージが存在するが、パッケージ自体の動作環境としてはmacOSやLinuxが想定されているようだ。

 マルチプラットフォームのPython用IDE「PyCharm」では、開発元のJetBrainsがmicro:bit、MicroPython pyboard、ESP8266など対象ハードを明示する形でMicroPythonプラグインを配布しているので、扱いやすいだろう。プラグインのイントールは、PyCharm内の設定ウィンドウにある「プラグイン」から行なえる。

マルチプラットフォームのPython用IDE「PyCharm」(Community Edition)

設定ウィンドウにある「プラグイン」からMicroPythonプラグインをインストールできる

 PyCharmは、WillBrains開発によるPleiadesプラグイン(オープンソース)を導入することで日本語化できるので、micro:bit以外でもMicroPythonやPythonを試してみたい方は使ってみるといい。

 micro:bit用MicroPython関連日本語ドキュメントとしては、「BBC micro:bit MicroPython ドキュメンテーション」(@inachi氏翻訳)があり、チャレンジしやすい。ドキュメント内のチュートリアルから試していき、JavaScript Blocks EditorのサンプルをMicroPythonで書き直したり、より複雑な動作に改造したりするだけでも、かなり勉強になるはずだ。

「BBC micro:bit MicroPython ドキュメンテーション」(@inachi氏翻訳)が非常にわかりやすく役立つ。すばらしすぎ

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