週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

高感度デュアルカメラ搭載で約4万円の「moto g6 plus」はコスパ良すぎ!

2018年07月04日 12時00分更新

デュアルカメラの画質は満足必至

 背面にはデュアルカメラを搭載。F値1.7のレンズを備えた1200万画素カメラと、F値2.2のレンズの500万画素カメラの組み合わせ。通常の撮影では1200万画素カメラだけが使われて、背景ぼかしなど深度の情報が必要となる際に、500万画素カメラを併用する仕組みになっている。

 撮影画質だが、屋外はもちろん屋内でも、結構明るく撮れる。色味も比較的ナチュラルな印象だ。F1.7のレンズの恩恵か、夜景撮影においても、さほどノイズは気にならなかった。約4万円のスマホで、ここまで撮れたら及第点ではないか。

※作例はすべて原寸で掲載しています。データ通信量にご注意ください。

屋外で撮影した作例

夜景もシャープな画質で撮れる

 背景をぼかしたいときは、撮影モードを「ポートレート」を選択すると、深度を有効化して撮影できる。好みのボケ味で撮影でき、撮影後にピントを合わせる位置を変えたり、ぼかしの度合いを調整したりもできる。

背景をぼかせる「ポートレート」モードは、風景の撮影にも有効

「ポートレート」モードで撮影し、手前にピントを合わせて後方をぼかした

後方にピントを合わせて、手前をぼかす写真も編集できる

 ほかに、画像内のタップした色だけを残こし、他の部分はモノクロにする「スポットカラー」、手前にある被写体を切り抜いて、ほかの背景に合成できる「カットアウト」という機能も楽しめる。

「スポットカラー」での撮影画面。花をタップした

こちらは緑の葉をタップした場合

「カットアウト」は、被写体を背景から離して撮影する必要がある

ユニークな合成写真を簡単に作れる

 インカメラはレンズがF2.2で、センサーは1600万画素。さらにLEDフラッシュも備えている。自撮りを楽しむには十分なスペックだ。といっても、筆者は自撮りをする機会はほとんどなので、部下の女性スタッフに試してもらった。「フェイスビューティー」という美肌補正機能があり、自動でも手動でも設定できるのだが、「やりすぎない、ほどよい補正」とのことで好評だった。

「フェイスビューティー」をオフにして撮影

「フェイスビューティー」を「自動」に設定して撮影

 モトローラのスマホは、従来からシャッター音をオフにできることが隠れた利点だった。このmoto g6 plusも音を鳴らさずにシャッターが切れるので、ペットの自然な表情を撮りたいときや、静かなレストランで料理を撮りたいときなど、便利に感じる場面は多いだろう。

日常使いには不便のないパフォーマンスを実感

 moto g6 plusはAndroid 8.0を搭載し、CPUはSnapdragon 630(2.2GHz×8コア)、メモリーは4GB、内蔵ストレージは64GBという構成。実際の使用感としては、動作はキビキビとしていて、タッチパネルの反応もよかった。動作を検証するために、ゲームや動画など、負荷がかかりそうなアプリを複数立ち上げてみたりもしたが、ストレスを感じることはなかった。4GBのメモリーが効いている印象だ。

 スマホの性能を数値化して比較するために用いられることが多い「AnTuTu Benchmark」アプリで、ベンチマークを測定した結果、約9万点というスコアだった。ミドルハイのSnapdragon 630を搭載する機種としては上々の結果だといえる。

「AnTuTu Benchmark」で3回測定した最高スコア。平均スコアは90313だった

 また、バッテリーは3200mAhで、2週間ほど使っているが、1日で電池残量がピンチになることはなかったので、電池持ちはまずまずではないかと思う。

「Motoエクスペリエンス」が全部入り!

 モトローラのスマホの特徴として、シンプルな操作性も挙げられる。Googleが自社ブランド端末に採用する、ベーシックなAndroidをそのまま採用しており、プリインストールされているアプリもAndroid標準のものだけだ。なので、Androidスマホを使ったことがある人なら、違和感なく使えるはずだし、初めて使う人にもわかりやすいのではないかと思う。

 ただし、メーカー独自の機能も追加されている。それが「Motoエクスペリエンス」という機能だ。たとえば、本体を2回振ると背面のライトを点灯でき、再び2回振ると消せる。本体を持って手首を2回ひねるように動かすとカメラを起動でき、さらに2回ひねるとインカメラに切り替わる。こうした従来から認識の機能に加えて、画面を3本の指で長押ししてスクリーンショットが撮れる機能など、すべてのMotoエクスペリエンスに対応している。

ホーム画面にプリセットされた「Moto」アプリを起動して、Motoエクスペリエンスを設定できる。ただし、「Motoボイス」は日本語未対応

「Motoアクション」は、操作を素早くするショートカット機能。使いたい機能だけをオンにできる

画面をなぞるだけで片手で操作しやすい画面に切り替えられる機能も便利

 なお、ディスプレーの下の指紋センサーは、そこにナビゲーションキー(戻る/ホーム/履歴)の機能を割り当てることもできる。「ワンボタンナビ」という機能で、これをオンにした場合は、画面内の「◁ ○ □」の表示が消えて、画面をより広く使える仕組みだ。慣れが必要だが、使いこなせたら、操作をスピードアップできそうだ。とくに、片手で操作することが多い人は重宝するだろう。

 ほかに、顔認証に対応していることも魅力。平面での認識なので、セキュリティーの精度は指紋に劣るが、手軽さとアンロックの速さでは顔認証に軍配が上がる。

【まとめ】価格と操作性を重視する人に!

 moto g6 plusは、縦長ディスプレーとデュアルカメラを搭載し、トレンドを踏まえたモデルだ。使い勝手にもこれといった欠点は見当たらず、一般的なユーザーであれば、ディスプレーの画質、カメラの撮影画質にも満足できるだろう。

 しかし、カメラの性能や画質を追求するなら、ほかのメーカーも含めて上位モデルも検討するのが得策だ。最近のハイエンドモデルは、夜景が驚くほどキレイに撮れたり、インカメラで自撮りしたときに背景を美しくぼかしたりできる機種もある。あとで後悔しない為にも、気になるモデルには触れておくべきだ。

 moto g6 plusの最大の利点は、やはりコスパだ。3〜4万円台クラスとしては、トップクラスの性能を備え、使い勝手もいい。デザインにも飽きが来ないのではないかと思う。

 「モトローラ」と聞くと、世代によっては “ガジェット好きのためのブランド” というイメージがあるかもしれない。そんな人は、このmoto g6 plusがモトローラ製であることを一旦忘れて、実機に触れてみてほしい。「もしこの端末が他メーカー製だったとしたら?」とイメージしたら、コスパの高さをより実感できるかもしれない。また「モトローラのスマホって、シンプルで使いやすいんだ」という発見があるかもしれない。

 最後に、蛇足になるかもしれないが、「スペックがちょっと低くても、より安いモデルがいい」という人にはmoto G6がオススメだ。

左がmoto g6 plusで、右がmoto g6。moto g6が5.7型で、Snapdragon450、メモリー3GB、内蔵ストレージ32GB。価格は2万8800円(税別)。カメラの有効画素数はmoto g6 plusと同じだが、メインカメラのレンズはmoto g6 plusのほうが明るく、暗所での撮影に強い

モトローラ「moto g6 plus」の主なスペック
ディスプレー 5.93型液晶(18:9)
画面解像度 1080×2160ドット
サイズ 75.5×159.9×8.1mm
重量 165g
CPU Snapdragon 630 2.2GHz(オクタコア)
内蔵メモリー 4GB
内蔵ストレージ 64GB
外部ストレージ microSDXC(最大128GB)
OS Android 8.0
対応バンド LTE:1/2/3/5/7/8/18/19/26/28/38/40/41
W-CDMA:1/2/5/6/8/19
DSDS(4G+3G)
VoLTE ○(ドコモ、au、SB)
無線LAN IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応)
カメラ画素数 リア12メガ(RGB)+5メガ(モノクロ)
/イン16メガ
バッテリー容量 3200mAh
防水/防塵 ×/×
指紋センサー
SIM形状 nanoSIM×2
USB端子 Type-C
カラバリ ディープインディゴ
価格(税抜) 3万8800円

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事