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ドコモとノキア、Brooklyn 5G Summitで5G技術を使った実証実験を実施

2018年04月25日 17時30分更新

 ノキアは4月25日、NTTドコモの協力を得て、5Gテクノロジーイノベーションの実証を第5回Brooklyn 5G Summitで実施すると発表した。

 ノキアとNTTドコモは、 5G向けの高度化モバイル・ブロードバンドのアプリケーション提供をサポートするテクノロジー開発で協力。リアルタイムでの仮想現実(VR)や拡張現実(AR)といったアプリケーションへの需要が高いとし、大容量で応答性の高い無線ネットワークによって需要に応えられるとしている。

 1つ目の実験ではノキア ベル研究所が開発した小型ミリ波フェーズドアレイ・アンテナシステムを使用。小型ミリ波フェーズドアレイ・アンテナシステムは最大256エレメントが可能であり、数ギガビット/秒の速度を可能にするという90GHz周波数帯での集積回路(RFIC)ソリューションを使用する。

 より高いミリ波周波数帯での5G New Radio(5G NR)の強化により、広い帯域幅を可能にしつつ、無線の複雑さや、より多くのアンテナビームにいかに対応するかを示すという。また、より高い周波数帯でも多数のアンテナエレメントを使用することによって、低いミリ波帯を使用する場合と同様のカバレッジを可能にし、いかにパスロスを最小化できるか示すとのこと。

 2つ目の実証実験では、5Gコアにおける動的なオフロードリロケーションが、今後の自動化や拡張現実などリアルタイム性が必須となる、モバイルブロードバンドをサポートするための、低遅延ネットワークをいかに可能にするかを示すという。

 両社は、日本の横須賀リサーチパークにあるNTTドコモの研究所で引き続き実証実験のテクノロジー試験を実施する予定だという。RFICソリューションが、日本におけるコンシューマーとビジネスのコネクティビティー需要に応えるための都市部、郊外、室内などをはじめとするシナリオにおいて、いかにカバレッジを強化するかの調査もするとのこと。 

 NTTドコモの取締役常務執行役員(CTO)R&Dイノベーション本部長の中村寛氏は「Brooklyn 5G Summitにおけるこれらのデモは、ノキアとの長い協力関係のうえに実現するものです。特に90GHz帯のようなより高い周波数帯の開拓に向けて、今後もノキアと共同で5G技術の発展を加速させていきたいと考えています」とコメント。

 ノキア ベル研究所のマーカス・ウェルドン氏は「ベル研究所では、NTTドコモ様のような業界をリードする通信事業者様とともに、人間の存在を再定義する破壊的技術を共同で開発しています。Brooklyn 5G Summitでは、将来のミリ波帯周波数のカバレッジを最適化するという課題に対応する、どのようなアレイディメンジョンにも対応可能で、どのような装置へのコネクティビティも可能にする先進のRFIC設計を使用した、世界初のRFソリューションを披露します」とコメントしている。

 第5回Brooklyn 5G Summitは、ノキアとニューヨーク大学科学技術専門校のNYU WIRELESS研究センターが共同で主催し、ニューヨーク、ブルックリンのMetroTech Centerで、現地時間4月24日~27日に開催する。マーカス・ウェルドン氏やNTTドコモの尾上誠蔵氏がサミットにて基調講演を予定。イベントはライブで配信され、メディアは登録することでライブストリームを視聴できるとのこと。

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