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プロの手ほどきで、ヘッドホン修理に挑戦!

上野優華、人生初のはんだごてを握る

2018年04月28日 17時00分更新

初心者だからと容赦はしない、本物の技術を教えるぞ

 というわけで先生役を務めていただくのは、ガッキーさん(店長)とクリニックスタッフのまりりんさんです。

 さて、e☆イヤホン買取&クリニック専門店では、スタッフの技術力を高めるため、ふだんから練習に余念がないとのことです。そのノウハウの一部を伝授してもらいます。方法は非常に実践的。取材でも「本物のヘッドホン」を利用することになりました。

 ここで登場するのが、モニターヘッドフォンの定番機種「MDR-CD900ST」です。「プラグとケーブルの付け根が断線したら?」という想定で、スタッフが普段やっているのとまったく同じ方法で修理をしていきます! いきなり実戦投入……ということで初心者にはハードルが高いようにも思えますが、そこはプロ。「アドバイスにしたがってやれば、きっとできる」と自信を持って宣言してくれました。

STEP1 端子とヘッドホンケーブルを切断

 それではスタート! 「プラグの付け根が断線してしまった場合は、ケーブルの断線した部分をカットして、断線していない場所とプラグを改めてはんだ付けし直せば修理することができますよ」と説明するガッキーさん。

説明を受けながらケーブルの加工からチャレンジします。

 そこでまず最初にニッパーで、プラグとケーブルを切り離し、ケーブルを覆っているシースに切り込みを入れ、中のリード線を露出させます。一般的なヘッドフォンは3極タイプが多く、中に右チャンネル、左チャンネル、GND(共通)の3本のリード線が入っているのが基本となります。ヘッドホンでは髪の毛と同じくらい細い線を撚ったケーブルを配線に使っている場合も多く、細かい作業になりそうです。

写真のようにヘッドフォンのケーブルの中にはリード線が3本入っています。これをプラグにはんだ付けしてみましょう。

 MDR-CD900STが使っている線も0.4㎜程度と非常に細いもので、専用の工具(ケーブルストリッパー)を使ってケーブル被覆を剥ぎ中の導線を露出させます。最初は少し長めに剥いだうえで、導線を撚り、ニッパーで適当な長さにカットします。CD900STの場合は3㎜程度にするとちょうどいいとのこと。

ケーブルを剥いたら、プラグに当てながら適切長さになるようカットします。

ニッパーでパツリ。

STEP2 プラグ側のはんだを溶かしてケーブルを取り除く

 一方、プラグ側にはもともとはんだ付けされていたケーブルの一部が残っていますが、ここのはんだは、はんだごてを当てて溶かして取り外します。その際に重要になるのは、台座の上にプラグを固定して作業しやすい環境を作ること。

 修理の作業では「実際にはんだを付けるための時間は一瞬で、時間のほとんどはこうした土台作り」とのことです。部材を固定したり、作業しやすい状態で道具を使えるようにするには事前の準備が重要で、これができて初めてよりよい作業ができるとのことです。

STEP3 一瞬の作業に備えるための予備はんだ

 準備が済んだらいよいよプラグへのはんだ付けとなりますが、下準備として、はんだの付きをよくするため、ケーブルの先端に予備はんだをします。溶かしたはんだをはんだごての先で塗っていくイメージ。うまくいくと先端がきれいな銀色になります。

予備はんだを付けたところ、先端が銀色になっています。

 はんだごてを使う上で注意したいのが温度の管理。そして、こて先の掃除です。

 はんだごての先端は350℃近くまでになるため、扱いには注意が必要です。鉛筆を持つようにグリップの部分をつまむのが持ち方の基本。正しい姿勢で使うことが正確な作業をする早道となります。

 また先端は常にはんだと同じ銀色に保つことも重要です。ここが黒く酸化してしまってはいけません。作業をするごとにスポンジを使って汚れを落としていきます。

 はんだごての先端を当てると、はんだは一瞬で溶けていきます。最初は恐る恐るという感じだった上野優華さんですが、すぐにコツをつかんだ様子。スタッフからも「いい感じ」という評価をもらって次のステップに進みます。予備はんだが付いたケーブルの先端は銀色にコートされてきれいです。

STEP4 溶かしてスルっ……一瞬の集中力が問われるはんだ付け

 これを台座の上に固定しておいたプラグに取り付けます。

 ここは一瞬の作業。先にプラグの中にはんだを溶かして、その中にピンセットでつまみながら、ケーブルをスルっと通して取り付けます。時間をかけてはいけない、ほんの一瞬の作業です。手際の良さと集中力が求められます。3本あるうちの最初の1本は先生役のスタッフが解説しながら実演します。そして、残りの線は上野優華さんがチャレンジ。成功するでしょうか?

プラグにはんだを流し込み、ピンセットでつまんだケーブルをスルっと入れる。一瞬で決めないといけない集中力が必要な作業です。

 「ついた!!」と思わず一言。

 無事、成功しました。しっかりと付いているし、出来栄えも非常にきれいで「これなら写真に撮って掲載してもOK」(拍手)と、先生からお墨付きももらいました。緊張していた上野優華さんもホッとひと息、表情も自然とほころびます。初めてのはんだ付け体験いかがでしたでしょうか?

 修理体験ではオヤイデの「SS-47」と呼ばれるはんだを使用しました。音響機器用のはんだとして定番的に用いられているもののひとつ。鉛フリーのはんだとしてみても使いやすく、作業しやすい製品とのことです。

 ひとくちにはんだと言いますが、一般的なスズ・銀・銅の組み合わせ以外にも、様々な種類があります。溶けるための温度なども異なり、機器に応じて適切も素材や取り付け方法が選択されます。音響機器でははんだの素材にこだわるユーザーもいるため、e☆イヤホンの修理工房では複数のはんだを用意しているそうです。

 ちなみに、同じ作業をスタッフの方に実演してもらったところ、2分半ほどの短時間で作業が終了。ただし「重要なのは速度ではなく、丁寧に作業を終えること」とのこと。お客様から大切な製品を預かっていることもあり、失敗は許されないとのことでした。そのために重要なのはやはり準備です。はんだを流す作業自体はほんの一瞬。手際よく作業が済ませらるよう段取りを組み、作業しやすい場所をどう確保するかにほとんどの時間を費やします。

スタッフさんが実演中。手慣れた手つきで作業がどんどん進んでいきます。

 初めてでもつつがなく作業が終えられたのは、この先生の助言と準備があってのことかもしれませんね。

これだけは心がけたい! 高額買取してもらうための3つのポイント

 e☆イヤホン買取&クリニック専門店では中古品の買取も受け付けています。2017年1年間の買取成約点数が実に6万5566点と非常に多いe☆イヤホン。その理由ひとつは買取金額の高さです。ウェブサイトでは型番などを入れることで、上限金額を知ることができますが、数年前の機種でも実際に検索してみると予想以上の金額で驚くかもしれません。

 取材では、高額買取してもらうために外したくない、買取スタッフのむーちゃんさんに直伝のポイントを聞いてきました。

■高額買取のポイント
1. ケーブルに汚れがある場合は、あらかじめきれいに掃除する
2. 新品購入時などにもらえる5%増額チケットを忘れずに持参する
3. 増額キャンペーンをこまめに実施しているため、店舗やウェブサイトをチェックして来店タイミングを見計らうべし!

 なお製品を買取する際に、付属品やマニュアルが欠品になると、減額対象となりますが、外箱はなくても問題ないとのことです。また、一部ブランドでは国内の正規流通品かどうかを証明するため「メーカー発行の保証書」「購入の証明となるレシート」が必須になるとのことなので、なくさずに保存しておきましょう。

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