ふとん掃除機のレイコップから新分野の製品が登場しました。レイコップ・ジャパンは22日、あったかくなるマットレス「ふとんコンディショナー」を発表。センサーつきマットレスに機械から温風を送り、寝床の温度を33℃前後に自動調整します。起きたあとは50℃以上の熱風でダニ対策もできます。2月23日発売、想定売価は12万8000円。
ふとんコンディショナー FCST-100
想定価格12万8000円
2月23日発売
レイコップ・ジャパン
https://www.raycop.co.jp/product/futocon/
●マットレス
冬の朝に寒くて起きることがないようマットレスを快適な温度にあたためる製品です。モードは、
・眠るときに使う「睡眠ケアモード」
・ダニ対策に使う「寝具ケアモード」
の2種類。睡眠ケアモードは就寝時間と起床時間をセットすると睡眠10分前から予熱をスタート。10分間で33℃前後まで上昇させ、起床時まで温度をキープします。33℃はマットレスに寝転がるとほんのりあたたかみを感じる程度です。温度は30~36℃で手動調節もできます。
マットレスは「エアウィーヴ」のような高反発マットレス。東洋紡の樹脂素材「エアスペーサー」を芯材に使っています。体圧分散に優れ、熱に強く、湿気がたまりづらい特性があるそうです。感触としてはやわらかめ。下にふとんを敷いて、上にマットレスを重ねて使います。
睡眠の専門家・田中俊一先生によれば睡眠時は体温調節機能が低下します。寝床の温度環境を調節することは睡眠の質を高めることにつながるそうです。なお寝床を33℃にキープできるのは室温18℃以上から27℃の条件下のみ。部屋が寒いと理想の快眠温度は保てません。
●日本人は寝なすぎ
開発背景にあるのは日本人の睡眠不足とのこと。
同社によれば日本人の睡眠時間は世界でもっとも短いといわれ、睡眠に悩みを抱えている人も多いそうです。国民の平均睡眠時間は7時間43分で、アメリカの8時間36分などに比べると1時間近く短いといいます。ちなみに1位は南アフリカで9時間22分です。長い。寝不足で生産性が下がることによる日本の経済損失は約14兆円にのぼるという試算もあるそうです。
企業のねらいは売り場拡大。同社はふとん掃除機メーカーとして国内500万台を販売してきましたが、ふとんコンディショナーを皮切りに「睡眠ケア」をキーワードとして新ジャンルに手を広げていく計画です。生活環境を広くとらえ、寝具以外にもブランドを広げていくねらいがあるようです。
なお同社では「企業公認シエスタプロジェクト」として、社員にシエスタ(昼寝)させる企業を募集しています。あえて昼寝をすることで集中力を上げるという企画で、協力社にはふとんコンディショナーを無料提供します。すでに2007年創業のSpeeeが試験導入しているとのこと。うらやましい。
ふとんコンディショナーは原理的にはふとん乾燥機つきのふとんです。12万8000円は安いとは言えませんが、快眠環境を一発で整えられるなら妥当と考える向きもあるかもしれません。
わたしは睡眠環境を改善しようと、東京西川のマットレス「エアー01SE」を買ったり、3つ折りのポケットコイルマットレスを買ったり、枕をオーダーメイドしたりと、10万円以上の投資を重ねてきました。いきなり買うのは怖いので、ふとんコンディショナーを導入したビジネスホテルなどがあったら一度泊まってみたいなと感じます。
ふとんコンディショナー FCST-100
寝具ケア・睡眠ケア
本体サイズ 幅463.5×奥行き223.5×高さ526.5mm
エアマットサイズ 幅1980×奥行き1010×高さ45mm
本体重量 7.2kg
エアマット 5.4kg
コード長 3m
想定価格12万8000円
https://www.raycop.co.jp/product/futocon/
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、家事が趣味。0歳児の父をやっています。Facebookでおたより募集中。
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