●質問
1月某日、東京・飯田橋のプラットホームで千葉行きの電車を待っていたところ見知らぬ端末からAirDropで画像が複数枚送られてきました。画像は合計7枚で、一番上に表示されていたのは女性のスカートを下から撮った盗撮写真のような1枚でした。好奇心を刺激されましたが受け取りは拒否しました。「えっなに怖い」「まわりに見られたら誤解される」と身構えたのが1つ。画像データに偽装したスパムウェアを送りつけて個人情報を盗みとるような手口があったら怖いと感じたのがもう1つです。もし欲望に素直になってエロ画像を受け取っていたら危険はあったのでしょうか?(男性・30代・アスキー編集者)
●ベストアンサーに選ばれた回答
過去にはAirDropの脆弱性による危険性がありました。現在はいたずらの被害に遭う可能性があります。AirDropはたいへん便利な機能で、ファイルの受け取りをする扉のようなものです。使用したら「受信しない」設定に戻すことを習慣化し、「開けたら閉める」を忘れずに使ってください。
まず、iPhoneではPCのように画像ファイルとして実行(展開)ができません。何かを実行するにはインストールの必要があります。つまりApp Storeから、アプリをインストールする必要があるため、AirDropを使って危険なファイルを実行させることはできません。ただし過去には脆弱性が見つかり、勝手にファイルの受信、アプリのインストールの危険性がありましたが、アップルはすぐにOSをアップデートし修正しています。このようなことがあるので、iPhoneのアップデート通知が来たら「後で」を選択せずに、すぐにアップデートすることが重要です。
現在、AirDropではどちらかというと「いたずら」の方が問題ではないでしょうか。国内でも「Airdrop痴漢」などが話題に上っていますし、海外でも同様のいたずらが報道されています。iPhoneは既定設定では「受信しない」設定になっています。いたずら被害に遭っている人は、設定を変更して元に戻していないか、子供に勝手に設定を変更されたなどが考えられます(ロックしていても、コントロールセンターを呼び出せばAirDropの設定は変更可能です)。そのため「使用したらオフにする」、「定期的に設定を確認する」という使い方を心がけてください。
回答者=カスペルスキー 製品本部 プロダクトマネジメント部 コンシューマ テクニカル エヴァンゲリスト 保科 貴大(ほしな たかひろ)
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