6つのアプリで撮り比べた結果
ここから今回の目玉。以上の6つのアプリで撮り比べた結果を紹介する。なお、写真はすべて原寸大なので、データ通信量に注意してほしい。1枚4~5MBあるので、Wi-Fi環境推奨だ。
風景をテーマに撮影
なお、Photoshopで100%表示にして並べたのがこちら
並べたほうは順番を調整できなかったのでちょっとわかりにくいかもしれないが、スクショでも精細さの違いがわかるだろう。
純正アプリではシャープネスが高く、解像力も十分に高いのがわかる。純正アプリを基準に考えると、Lightroom CCとミラカメラがほぼ同等の解像力とシャープネスを得られている。それ以外ではStageHD、OneCam、MicrosoftPixの順にシャープネスは甘くなっていく。また、ミラカメラは純正アプリよりもコントラストが高めな傾向があり、シャドー部の締りが強く、暗部側の補正が控えめな印象を受ける。
屋内をテーマに撮影
Photoshopで100%表示にして並べたスクショがこちら
こちらは暗い場所で撮影してみた結果。かなり暗いシーンで肉眼はほぼ見えないような状況だが、結構写っているのに驚きだ。exifデータを見ると、純正アプリではISO640、LightroomCCではISO640、ミラカメラではISO640、MicrosoftPiXではISO2000、OneCamとStageCamHDではISO感度のデータは確認できなかった。
ISO640で撮影されている純正、LightroomCC、ミラカメラではほぼ似たような結果になっている。純正アプリとLightroom CCはほぼ区別はつかないが、ミラカメラはノイズリダクションの処理が強めなのか、ディテールが甘くなっている部分がある。しかし、他の2枚に比べて僅かではあるが明るく写っているのは評価ポイントをちょっと高めにしたい。
ISO感度が2000になったMicrosoftPixは、シャープネスが甘くなっていてピントがあっているか不安に感じるくらいディテールに影響が出ている。それでもこの中では一番明るく鮮明に写っているといえるだろう。
exifデータが不明な2つ、OneCamとStageCamHDは似た感じの仕上がりだ。偽色が多くシャープネスにも影響が出ている。ノイズリダクションの処理のしかたがそれほど良くない印象だ。
少なくとも暗いシーンで撮る可能性があるなら純正アプリ、Lightroom CC、ミラカメラが他よりも確実に良いといえるだろう
【まとめ】アプリによって画質の差が出る
純正カメラがイチバン優秀という結果に
見比べると純正アプリを超える描写力を持つアプリはなく、Lightroom CCがほぼ同等でそれ以外は若干性能が落ちてしまう。ミラカメラに関しては黒の締りが良いと考えれば、純正よりも評価は上という判断もできるので、ここは好みの問題になる。コントラストが高い写真が好みならミラカメラはありだ。
アプリによって画質の差が出るとは思いもしなかったが、実際かなりの差が出てしまった。内部的な処理がどうなっているかはわからないが、アプリ側で行なうのはデジカメでいうところの映像エンジンみたいな処理なのだろう。デジカメでは撮像素子と同じくらいに映像エンジンが重要で、ここがよければ素子の性能をカバーすることができる。iPhone Xのカメラアプリはまさにここにあたる。純正カメラアプリは現段階でカメラの性能を十二分に引き出しているといえる。
また、明るいシーンでは十分な性能を引き出せるが、暗いシーンになると処理性能の差がかなり目立ってしまう。おもに純正に近いグループと独自の処理でもそこそこの性能を引き出しているアプリ、過酷なシーンでは一気に差が出るグループの3つに別れたが、この中で暗いシーンでいまいちな結果だった2つのアプリがともに有料であり、他の4つが無料というのはなんとも微妙な話である。
【次回予告】iPhone X vs HUAWEI P10 Plus!
どっちが綺麗なんだ!?
今回はiPhone Xの画質がアプリによってどのくらい変わるのかを検証したが、次回はLeicaカメラを搭載した「HUAWEI P10 Plus」と対決させてみたい。Androidスマホの中でもカメラ性能はトップクラスのHUAWEI P10 Plus、iPhoneの中で最高スペックのカメラを搭載したiPhone X。どっちが綺麗なのだろうか!?
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります