IT系媒体のみならず、テレビや新聞でも大きく取り上げられており、年末商戦のデジタルガジェットではiPhoneの次くらいに多くの人が買ってしまいそうなスマートスピーカー。
個人的には結構冷めた目で見ていたのですが、世の中がこうもスマートスピーカーについて連呼していると、IT系媒体のスタッフとしては無視するわけにもいきません。
そんな感じで6480円の「Google Home Mini」を発表直後に注文して、でも「編集部のほかの人も買うだろうから、キャンセルしようかなー」と考えていたのに、気がついたら到着していたので開封することにしました。
灰色でも黒でもないコーラルのカラバリがお気に入り
今回購入したのはGoogleストア限定色の「コーラル」。他の2色が灰色(チョーク)と黒(チャコール)の地味目の色でムムムという感じだったので、この時点で満足度は高め。そう言えば、Nexus 5もすでに持っていたのに、追加色の「ブライトレッド」を購入したのを思い出しました。
本体サイズは手に乗る程度、可愛げがあっていい感じ。そしてやっぱり赤がいい。家に置くモノで色は重要です。
実際に使うにはスマホに「Google Home」アプリをインストールして設定するのですが、これも簡単。Google Home Mini側を何かする必要はなく、すぐにスピーカーを見つけてくれて、無線LANの設定もスマホのものを転送してくれるようであらためてパスワードを入力する必要はありません。でも、初回起動時のアナウンスの音声、なんていう爆音なのでしょうか。夜の編集部に響き渡りました。
ボリューム自体は10段階で設定できるのですが、「1」では耳を近づけないといけないくらいに小さいのに、「2」にすると結構響きます。このへん、アメリカのビッグなハウスを想定しているのか、グーグルのハードではこれまでも経験してきたような微妙な作り込みの甘さというか。ついでに発送時の段ボール箱が製品箱となぜかサイズが合っておらず、パンパンの状態でシンガポールから送られてきました(写真撮り忘れた!)。ちなみにボリュームは声で言わなくても左右側面のタップでも調整できます。
とりあえずBGM用としては機能も音質も実用的
その後、数日使ってみてどんなものか段々わかってきました。最初は天気を聞いたり、経路をたずねたり、周囲のレストランを聞いたりするのですが、うまく答えてくれたり答えてくれなかったりで「手元のスマホで調べた方が早いわ」となります。ここまでは想定どおり。
でも、6480円の元が取れたなと思ったのがラジオとしての役割です。「radikoでTBSを聞かせて」と言えば、すぐにTBSラジオが流れ始めます。「radikoで毎日放送を聞かせて」と言っても「エリアが違うから」と断わられましたけどね。エリアフリーで各局ラジオが聞ける、radikoのプレミアム会員としての機能がGoogle Home Miniで利用できるようになれば万歳します。
音楽用途でもGoogle Play Music以外に、Spotifyの無料サービスにも対応しているので、とりあえず本体を買ってしまえばBGMとして流すことができます。それも「Spotifyで演歌を流して」「Spotifyでメタルを流して」と言えば、あらかじめ用意されているプレイリストが選ばれて曲が流れます。ついでにスマホに曲名も表示されます。これは便利。でも「Spotifyでアイドルの曲を聞かせて」と言ったら、柏原芳恵さんの曲でしたが……(Google Home Miniの責任ではないけど)。
音質的には音楽を本格的に楽しむのには物足りないのは間違いないです。でも、もっとモゴモゴと篭もった音を予想していたのに音の抜けは悪くなく、パーソナリティーのトークも聞きとりやすいです。ラジオとしては十分以上、というかヘタなラジオよりよほどいいです(当然ノイズが少ないですしね)。ネット回線はどうするかという問題もありますが、自動車の中に置いても便利そうです。
スマートスピーカーと言っても、一気になにか世界が変わるようなものではなく、1つずつ実用的な機能が積み上がっていって、気がついたらユーザーにとって必要不可欠な機器になっているのかもしれません。その進化を見ていくうえでもこれからも楽しみな存在だと今は感じています。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります