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勝間和代の《倍辛》家電レポート:

メチャ忙しい勝間和代がホームベーカリーを使いつづける理由

2017年09月29日 16時00分更新

●ホームベーカリーの難点をつぶすツールもある

 ホームベーカリーのよくある勘違いとして、

 「焼きたてを食べたい」

 という声がありますが、本当の焼きたてはそもそも切りづらいですし、パンもごはんと同じで、

 「ある程度、蒸らし時間を経ているもの」

 のほうがおいしいのです。目安で言うと、焼き上がってから、数時間後くらいでしょうか。

 むずかしいのは、ホームベーカリーの中に放置してしまうと、水分が耳の方に逆流してしまうことです。朝起きたら、まずはホームベーカリーから取り出して、網の上でそのまま放置し、ある程度冷めたところで切る、という感じになっています。

 ですので、極端な話、朝に食べるパンは、焼きたてのパンではなく、前日にホームベーカリーで焼き、十分に蒸らして冷ました後に切ったパンということになります。ちゃんとした材料で作ると、翌日でも十分なおいしさを保っています。

 ちなみに、自家製パンは防腐剤が入っておらず、カビが生えやすいので、保管にも気を付ける必要があります。私のおすすめは、内側が真空状態になり、アルコールの効果でカビが生えにくいパンケースです。

Image from Amazon.co.jp
真空 パンケース パン保存容器 シール容器 BBR4N

 パンケースの中に、ブランデーなど、度数の高いアルコールを入れておくと、カビの生成を数日間遅らせることができるため、パンを冷蔵や冷凍で保存する必要がなくなります。

 私はこのパンケースを2つもっていて、1つのケースのパンが切れそうになると、新しく焼くという循環にしているため、パンが欲しいときは、だいたい家に在庫があるようになっています。

 あと、ホームベーカリーを使うと、うまくいかないのが、

 「均等にパンが切れない」

 という難点です。

 実はこれ、ごく簡単な方法で防げます。それは、

 「パンを切っているとき、切られたほうのパンが反対側に倒れないように、指や、おさえるものを使い、直立する状態を保てれば、きれいにスライスできる」

 ということです。慣れないうちは、「食パンカットガイド」のような道具もありますので、それを使ってもいいでしょう。慣れてくると、ガイドなしでもできるようになります。

Image from Amazon.co.jp
食パンカットガイド

 また、毎日のようにパンを作る人は、電動ナイフがあると便利です。

Image from Amazon.co.jp
BLACK+DECKER 電動ブレッド&マルチナイフ パンきり包丁 EK700

 パンの切り口がギザギサにならず、食感がおいしくなります。


●長く使える機種を買うのがおすすめ

 ホームベーカリーはどれが良いかとよく聞かれますが、おサイフと機能のバランスで決めればいいと思っています。私は今使っているホームベーカリーで、20代の頃からはじめて、もうおそらく6台目くらいですが、パナソニックの

 「パン・ド・ミ」

 ができる機種にしています。

Image from Amazon.co.jp
パナソニック ホームベーカリー 1斤タイプ ブラウン SD-BMT1001-T

 新製品の時にはとてつもない値段で手が出ませんが、新しいモデルとかが出たり、すこし年数がたって、下がってきた頃に買うわけです。

 で、なぜ、パン・ド・ミかというと、パン・ド・ミは通常よりイーストを少なめにして、ゆっくりと発酵させ、耳もやわらかく作るので、おいしいのですが、これ、手で作ると失敗が多いのです。機械なので、それを失敗少なく作ってくれます。

 パン・ド・ミ非対応の機種でも、たとえば、半斤で気軽に作れる機種も愛用してきましたし、

Image from Amazon.co.jp
TWINBIRD 【もちがつける! パンが焼ける! 】マルチホームクッカー ホワイト PY-E621W

 米粉100%のパンが焼ける機種なども使ってきました(現在は終売)。

 ホームベーカリーのような調理家電については、よくある勘違いが、

 「簡単にできるのでは」

 ということなのですが、どちらかというと、

 「簡単よりは、おいしくできる」

 というのが私は価値だと思っています。単純に簡単だけを目指す人には、正直、ホームベーカリーはお勧めできません。むしろ、

 「計量などの、多少の手間暇をかけてもいいから、パン屋さん並みのおいしいパンを家に常備をしておきたい」

 という層に、ホームベーカリーはマッチしていると思います。我が家では、炊飯器か、それ以上の頻度でホームベーカリーは稼働しています。

 ぜひ、ホームベーカリーをすでに持っている皆さんも、

 「どこを工夫すれば、小さい消費ができるのか」

 何かうまい方法をこの記事を通じてでも、他の方法でも、見つけてもらえるとうれしいです。




■筆者紹介──勝間 和代(かつま かずよ)

経済評論家、中央大学ビジネススクール客員教授。早稲田大学ファイナンスMBA、慶応大学商学部卒業。当時最年少の19歳で会計士補の資格を取得、大学在学中から監査法人に勤務。アーサー・アンダーセン、マッキンゼー、JPモルガンを経て独立。現在、株式会社監査と分析取締役、内閣府男女共同参画会議議員、国土交通省社会資本整備審議会委員、中央大学ビジネススクール客員教授として活躍中。近著に『勝間式 超ロジカル家事』(アチーブメント出版)がある。

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