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PS Nowもプレイ可能!性能向上で使用用途の広がった最新スティックPCレビュー

2017年07月03日 11時00分更新

スティックPCの実力はどのくらい?テストやベンチでチェック

 スペックを見ただけでなんとなく性能が予想できますが、せっかくなのでCPU、ストレージ、無線LANの実性能をひと通りチェックしてみましょう。まずはCPUなのですが、OSが32ビットということもあって定番の「CINEBENCH R15」が使えません。そのため、「CPU-Z」のBench機能を使ってみます。対抗は、手元にあったCore i3-6100T(2C2T、3.2GHz)。CPU-Zは32bit版で統一しています。

Core i3-6100Tはデスクトップ用の省電力CPU。性能の高いCPUではありませんが、それでもAtomと比べれば月とスッポンです。マルチスレッドでも、3倍以上の差です

 Atomなので性能が低いのは仕様がないところです。続いてストレージの速度を見てみましょう。こちらは「CrystalDiskMark」を使って、テストしています。eMMCといえば遅い印象がありますが、どのくらいの速度でしょうか。せっかくなので別のPCとなりますが、以前計測した2.5インチHDDの結果と比べてみましょう。条件が違うので、参考までですが。

シーケンシャルリードでは毎秒148MBと、意外にも速い結果に。以前計測していたUSB3.0接続の2.5インチHDDを上回る速度です。かなり速いのではないでしょうか

 eMMCが遅いという考えはもう捨てた方がいいですね。3.5インチHDDだと毎秒200MBを超えてきますからそこまでは速くないですが、2.5インチHDDは軽く超えているといっていいでしょう。シーケンシャルライトは負けていますが、ランダム性能で圧勝してるだけに、体感速度ではHDDよりも上。数世代前のSSDくらいの性能はあるようです。

 無線LANの性能はリンク速度では意味がないので、実速度で比較してみましょう。無線LANルーターに「Aterm WG1900HP」を使い、2.4GHz帯と5GHz帯の2通りの場合で試してみました。通信相手は「ReadyNAS 102」。このNAS相手に「CrystalDiskMark」でどのくらい速度が出るのかで実力を測りました。ちなみに、別のデスクトップPCからのアクセスでは、シーケンシャルリードで毎秒60MB出ていることを確認してあります。

リンク速度は2.4GHz帯が300Mbpsで、5GHz帯が866.7Mbps。このリンク速度からすると実速度が遅いように感じますが、それ以上に2.4GHz帯と5GHz帯の差がすごい。4~5倍も違っていました

 結果は予想していた以上に5GHz帯の圧勝でした。2.4GHz帯は近隣でもよく使われていて、かなり厳しい周波数帯なのは確かなのですが、それにしても遅すぎ。そしてテスト中は、Bluetoothで接続していたマウスとキーボードの反応まで鈍くなるなど、どうにも動作が不安定な現象がありました。5GHz帯に切り替えてからは反応の鈍さはなくなっていましたから、無線LANといBluetoothで何らかの干渉を起こしているかもしれないですね。速度面もそうですが、安定性も考えて5GHz帯利用が推奨です。

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