ビクターブランドの時代を飾ったプロダクツを展示
ビクターブランド復活ということで会場には、時代を飾ったプロダクツが展示されていた。その様子を写真でお伝えする。
卓上蓄音器の「J1-80」は1930年(昭和5年)の製品だ。価格は85円で、当時の大卒初任給は73円。高級機並みの性能を、手ごろな国産普及モデルで実現した点が印象的だったようだ。
「STL-1S」は家庭用ステレオの国産第1号機だ。45-45ステレオレコードに対応。プレーヤー・アンプ・スピーカーはセパレートタイプ。1957年の製品で価格は7万7000円。当時の大卒初任給は1万3800円だった。
「STL-661FM」は永遠のステレオを銘打ったコンソール型の機器。1964年の製品で価格は7万4500円。当時の大卒初任給は2万1500円で、まだ高価だったが、高度成長期に当たり、発売後2年で30万台を超えるヒット商品になった。
「HR-3300」は、VHSビデオデッキの第1号機。1976年の製品で、価格は25万6000円。当時の大卒初任給は9万4300円だった。
「GR-C1」は、VHS対応のムービーカメラ。1.9㎏という重量は当時としては世界最軽量とのこと。1984年の製品で、価格は28万8000円。当時の大卒初任給は13万5600円だった。
無指向性の球形スピーカー「GB-1」は1967年の製品で、価格は4万9800円。4基のウーファーと4基のツィーターを使用。新しい技術に対するビクターの姿勢が垣間見られる独創性がある。業務用としてホール用に20年ほど販売したそうだ。
「HM-200」は、バイノーラル録音のモニターに対応した世界初のヘッドフォン。1976年の製品で価格は1万8000円。大卒初任給は9万4300円だった。バイノーラル録音とは人間の耳と同じ位置にマイクを置いて録音するもの。録音と再生を1台でまかなえる点が強みだ。VRなどで再び注目が集まっているが、ビクターは40年以上前から取り組んでいたことになる。
2006年に技術発表された「呼吸球式スピーカー」は、球面すべてが振動板となり、全方向に振幅・位相が同じ音波を放射できる。理想的な点音源を実現するスピーカーとして紹介された(関連記事)。
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