RGBC-IRセンサーとレーザーAFセンサーが追加され、カメラ性能が大きく向上したとされる「Xperia XZ」。
これまでもカメラ機能に力を入れてきたXperiaシリーズだが、新センサー追加による進化でどのように変わったのか。Xperia XZ実機を購入したので、約1年前に発売された「Xperia Z5」とシチュエーション別でメイン(背面)カメラの画質を比較してみることにした。
なお、今回は「プレミアムおまかせオート」を利用し、タッチでピントの合焦部分などを指定したりせずに、カメラアプリ起動して構図を決め、そのままシャッターを切るという方法で撮影して比較している。
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野外の太陽光下での画質には大きな変化は見られず
まず、快晴の野外での画質を比較してみた。都内で高層ビル群から青空を望む写真を撮影してみたのが下の2枚。この写真を見る限り、どちらも抜けるような青い空はもちろん、太陽光が当たって明るい壁面が白く飛んでしまったり、日の当たらない壁面が暗く潰れることもなく、しっかりと映っている。
もともとXperiaでは、野外での撮影画質には定評があり、Xperia XZもその特徴がきちんと受け継がれているようだ。
続いて、同じく野外で紅葉の木々を撮影した写真。こちらもほぼ差がないように見えるが、わずかに色合いに違いが見られた。具体的にはXperia XZのほうが色合いが濃く、メリハリが強く出ているように見える。
直射日光が当たっていたので、Xperia Z5ではやや明るく飛んでいるのかもしれないが、Xperia XZではRGBC-IRセンサーによって、よりはっきり色合いが再現されていると考えていいかもしれない。
逆光で太陽がフレームインするような場面では、問題が発生。Xperia XZ、Xperia Z5ともにかなり激しくゴーストが発生してしまう。
このあたりは、撮像素子などのセンサーによるものというよりは、レンズなど光学系による部分が大きい。Xperia XZとXperia Z5はおなじ光学系を採用しているため、同様の問題が発生したと考えられる。これはやや残念な部分で、今後の光学系の進化による低減を期待したい。
XZで「メシマズ」はほぼ解消か
次に、室内で食べ物を撮影してみた。これまでXperiaシリーズでは、レストランなど照明にやや難のある室内は青みが強く撮影され、”メシマズ”写真と揶揄されることが多かった。
しかし、Xperia XZではRGBC-IRセンサーによってホワイトバランス性能が高まったことで、おいしそうな色合いで撮影できた。
下の写真は、白熱灯で照らされるレストランで撮影したものだが、見比べれば一目瞭然で、Xperia Z5ではやや青みが強いのに対し、食べ物本来の色が再現されている。
同じく、室内で撮影した盛りそばの写真。新そばを使った10割そばで、Xperia XZは緑がかった新そばの色合いがしっかりと再現されているのに対し、Xperia Z5の方はややくすんだような色合いとなっている。
こちらも、やはりXperia XZのほうがおいしそうに撮影できていると言っていいだろう。これなら、もう「メシマズ写真」と呼ぶ必要はなさそうだ。
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