9月29日、日本での音楽配信サービスを招待制で開始したスポティファイジャパンは招待制を終了し、11月10日より登録すれば誰もが同社の提供する音楽配信を利用することができると発表した。
単に本格スタート開始を発表するだけではなく、国内外のパートナーシップを結んだ企業も紹介され、「Spotify Connect」を搭載したWi-Fi対応オーディオ機器やクルマ、テレビ、ゲーム機、パソコンなど、100機種以上の各種デバイスによりSpotifyを利用することができる。
パートナー企業とともに満を持して日本でスタート
Spotify Connectとは、Wi-Fiネットワーク上のオーディオ機器をSpotifyをインストールしたスマホで操作でき、ストリーミングした音楽をどこでも楽しむことができるというもの。
Bluetooth接続とは違い、スマホで仮に電話の通話を開始しても、オーディオ機器のスピーカーから音声が流れることはない。
Spotify Connectに対応するメーカーは、オーディオ機器ではオンキヨー、グーグル、ソニー、テクニクス、デノン、パイオニア、パナソニック、ボーズ、マランツ、ヤマハ。テレビはAmazon.co.jp、グーグル、ソニー。クルマは、BMW、MINI、ボルボだ。
感度の高い音楽ファンを招待制で集め、一般公開に向け準備
スポティファイジャパンは、日本でサービスを開始する以前から利用申し込みをした熱烈な音楽ファン、アーティストや各社と共同で募集したユーザーなどに限定して9月29日以降、サービスを提供してきた。それによって得た、感度の高い音楽ファンのSpotify上での音楽の楽しみ方や嗜好などを分析することで、Spotifyが得意とする独自のプレイリストやユーザーに提案する際のアルゴリズムを、日本ユーザーの一般公開に向けて整えていったという。
記者会見の席でスポティファイジャパン 代表取締役 玉木一郎氏は「日本の音楽ファンの視聴スタイルは、アルバム単位ではなく楽曲再生回数の3分の1はプレイリストから」と話し、「眠れぬ夜の音楽」など気分やシーンに合わせたプレイリストが好評を得たと、招待期間中の分析結果を披露した。
しかし、お気に入りのアーティストを軸によく一緒に聴かれるアーティストの曲を聴くことができる「ラジオ機能」など、海外のSpotifyでは提供されているが、日本では利用できない機能がまだある。玉木氏によると「少しずつ各機能が、日本でも提供できるように準備をしている」状態とのことで、近い将来に日本でも利用できるようだ。
料金プランは、無料とプレミアムの2種。無料プランは広告付きで、すべてのプレイリスト、アーティスト、アルバムがシャッフル再生可能。ユーザー自身でプレイリストを編集できる。しかし、利用時間は30日ごとに15時間という制約がある。また、スマホで再生する場合、つねに「シャッフルプレイ」となり、スキップ回数に制限がある。
月額980円のプレミアムプランは、無料プランの内容に加え、すべての曲がオンデマンド再生対応、オフライン再生対応、配信ビットレートは320kbps、広告なしだ。
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