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とにかく楽でアプリ連携も豊富なWithingsの新体重計「Body Cardio」

2016年10月01日 12時00分更新

説教くさい脈波伝播速度

 アプリのデータ表示は、きれいで見やすいのが良いです。特に体重は移動平均も表示するのは気が利いています。1kgや2kg程度の増減に一喜一憂したくない人は、この太いグラフの線だけを見ておくと良いでしょう。

 ただ、体重に体脂肪、体内水分、筋密度、骨密度など体組成のグラフはオーバーレイできません。ゆえに数値の相関をひと目で把握しづらく、ここはアプリのバージョンアップに期待したいところ。

 そして新機軸の計測値「脈波伝播速度」ですが、これは計測した心拍数をもとに、脈動が心臓から足に届くまでの速度を推計した指標ということです。単位はm/s(メートル毎秒)。血管がなんらかの要因で収縮したり、柔軟性を失った状態では、血管の容量が小さくなるので血流も速くなる。よって遅いほうが偉いという値。

脈波伝播速度は、最低5回心拍を計測しないと表示しません

脈波伝播速度、心拍数、体重は計測ごとにタイムライン表示されます

 この値はコロコロ変わります。昼間からビールを飲んでいた日は上がりっぱなし。お酒を飲まずに水ばかり飲んだ日の翌日には、ちょっと下がっていたりする。また体重が減り続けている局面で、この値は上がってきません。生活との相関を考えると、不摂生を指摘されているようで、どうにも説教くさいのが、ありがたいようなそうでもないような。

今日の値が下がっているのは、昨日お酒を一滴も飲まなかったせい?

 この値は、従来は医療施設でしか計測できなかったということですが、Body Cardioは医療機器ではありません。医者ではない素人は、骨密度や筋密度などと同じく、単なる目安として眺めておいたほうが良さそうです。

 なおこのアプリには、カメラを利用した簡易的な心拍数測定機能や、スマートフォン内蔵の加速度センサーを使った万歩計の機能もあります。

測らないと増える体重へのベストソリューション

 個人的に使っているタニタのRD-900には、いままでほどんど不満はありませんでした。しかし、比べてみるとBody Cardioには優れた点が3つあります。

 ひとつめは、設置場所を選ばないところ。Body Cardioはカーペットだろうが、多少ボコボコしたフロアーだろうが安定して測れます。

 ふたつめは、データの記録に手間がいらないこと。Body Cardioは乗るだけで自動的にデータが飛んで記録されています。RD-900はアプリを起動し、データ入力ボタンを押してから、体重計に乗らなければなりません。些細な違いですが、毎日のことなので、この違いが効いてくるわけです。ちょっとでも億劫になって測らずにいると、必ず増える。それが体重というものです。

その実証例がこれ。画面はタニタのiOS向けアプリ「ヘルスプラネット」で表示したRD-900での計測値

 そしてサードパーティ製のアプリとの連携です。タニタもほかのアプリや機器と連携しますが、自社製品や国内のサービスに限られます。が、Body Cardioは他社製の活動量計や、Myfitness Palなど栄養管理を扱うサービス、そしてなによりiOSであればヘルスケアと連携できる。

 以上3点、とくに最後の理由はWithingを選ぶ十分な理由になると思います。タニタの次回作とアプリにも期待しています。

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