週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

クラウドファンディングで500%の出資を得た「29ON(ニクオン)」に行って来た

話題の肉の園に潜入!会員権即完売のメチャうま肉料理店

2016年09月15日 17時00分更新

 会員権が即完売して話題となった肉料理専門店「29ON(ニクオン)」。行きたくても会員になってないと足を踏み入れることができない。いったいそこにはどれだけ甘美な肉の世界が広がっているのか、気になりますよね。

実際にお店で扱うサーロイン。

 記者は秘密の花園、ならぬ肉園に足を踏み入れてまいりました。29ONは現在は開店準備中。西新宿に10月上旬オープン予定で、クラウドファンディングサイトのMakuakeで9月6日に会員権を発行したところ、当日のうちに完売して話題となりました。プロジェクトの目標額100万円に対して500万円以上の出資が現在集まっています。かつて同じように話題になった飲食店に会員制の馬肉料理専門店「ローストホース」がありますが、今なお“一度は行ってみたい”と話題にあがることが記者のまわりで多々あります。

コースで提供される肉プレートのイメージ。

 さて、29ONは肉専門店とは言いますが、ステーキ、焼肉、シュラスコ、なんでしょうか。実はいずれでもなく、調理の特徴は“焼かない”こと。焼かないといったら茹でるのか、蒸すのか、とお考えになるかもしれませんが、どちらも違って、実は“低温調理”なのです。

肉マニアが15年間突き詰めて達した
口に入れると柔らかくとける肉の境地

 29ONの米山健一郎代表は超肉好きの肉マニア。実務としても「牛角」などを擁するレインズの物流構築と経営に15年以上も関わってきたという、肉のプロです。

29ON代表 米山健一郎氏。

 そんな米山さんがたどりついたのが、低温調理。68℃以下の低温のお湯を張った鍋で長時間持続的に加熱する方法で、肉の柔らかさを保ったままうまみを最大限に引き出すことが可能ということ。

 肉の料理は奥が深く、調理温度が1℃でも、調理時間が1分でも違うと、味が驚くほど変わってしまう。多くの人が肌感覚で肉料理を仕上げてしまう中、何度で何分調理すれば肉が最もおいしい状態になるかを研究。

 調理温度を0.1℃単位・調理時間を秒単位で調整しながら、日々違う温度、違う時間で肉の調理を繰り返すことで、ついに「何度で何時間調理すると一番おいしい状態になる」という黄金の法則を部位ごとに発見したということ。

 15年以上肉に関わってきた米山さん自身も、低温調理でベストの状態に仕上げた肉の味に驚いたそう。「旨みが閉じ込められていて、口に入れると柔らかく溶ける」。そんな極上の肉料理たちが提供されるということです。

ハツなのに柔らか食感!! 会員は食べ放題制だ

調理前のサーロインの塊! イエー!!

 ひゃっほー! 肉好きの記者は体験会で29ONの肉料理を味わってみました。

 Makuakeで会員になった人は定額5000円でコースの肉料理を食べ放題できるのですが、体験会なので記者は少量ずつの試食。食べ放題とは羨ましいです! なお完売しましたが会員権は8000円から発売されていました。

 まずは王道のサーロイン。

サーロイン。

 ジュッジュワー! 脂が口の中に飛び込んでくる。うまみたっぷりで半端ないです。分厚く切られているのに柔らかくてトロットロ。おまけに肉の質がよいのか、脂がたっぷりのはずなのに、あと味はサラッとしています。

 低温調理なので、イメージはローストビーフに近いです。ですが、普段サーロインのローストビーフなんて食べられないですよね!?

 お次はハラミ。

ハラミ

 ハラミはほど良く食べごたえがあり、脂もたっぷり。サーロインより肉の赤身感を楽しめました。いずれも柔らかい。なんでこんなに柔らかいのだろう。

 お、これは、と感じたのはイチボ。

イチボ

 イチボというとお尻の部分の肉で、赤身の部分です。これがうまい、うまい。脂こそ少なめですが、肉そのもののうまさが凝縮しているよう。これまでにもイチボは食べたことはありますが、焼肉やステーキよりしっとりしており、噛めば噛むほどにじみ出るうまさを感じました。

 食べ放題だったらいくらでも食べられちゃいます。いろいろな意味でちょっと危険な気もしました(笑)。

 煮込みもありました。味はまだ開発段階のもの。

煮込み

 一見家庭料理のようですが、煮込んでいても肉そのもののうまさが感じられるのがすごい。和風に味つけしているのですが、それ以上に噛むごとに、肉のうまさがガンガンと飛び込んできます。ご飯と一緒に食べるというより、赤ワインがふさわしい。やばい、うまい。

 私が一番気に入ったのはハツ。

ハツ

 ハツ、すなわち心臓の部位は、焼くと少し硬めになってしまいますが、ここで食べたハツは柔らかくてびっくり。低温調理することで水分が抜けずしっとりとした歯ごたえになるそうですが、ここまでとはとびっくり! 味も深みがあってたまらない。クセになりそうです。

ハツが柔らかくて感激しました!

 試食はこれでおしまい。もっと食べたかった!

 すごいなと感じたのは、低温調理では調理する人が変わっても料理の質を一定に保てるということ。29ONでは温度をキープできる低温調理専用の機材を利用。先にも書いたように、焼いたりして調理する場合は少しの差で味が変わってきてしまうため調理人の腕が重要ですが、機材で肉の調理を管理することによって、効率の良い人員配置 が可能になります。食べ放題ができるのもそのためなんでしょうね。

温度管理ができる低温調理専用の設備。

 さて、肉のうまさを紹介してきましたが、「結局は会員制だから行けないのでしょう」とお嘆きの方。実は会員権の即完売を受け、9月16日の午前11時より新たに会員を追加募集するということ。事前に得た情報だと290名分の会員の枠を用意するとか。会費は募集スタート後にMakuakeのサイトからご確認ください。

朝、昼は定額制のコーヒースタンドに。

 ちなみに、この29ONの店舗は、朝・昼は定額制のコーヒースタンド「coffee mafia」として営業します。月2000円で何杯でもコーヒーが楽しめるという新しいスタイル。こちらもただいまMakuakeで会員を募集中。

 会員制って流行っているのですね、という印象。会員だと「あなたには行けないでしょ」と人にドヤれるというポイントもありますね。

訂正とお詫び:写真を一部変更しました。(9月16日)


ナベコ

寅年生まれ、腹ぺこ肉食女子。特技は酒癖が悪いことで、のび太君同様どこでも寝られる。30歳になるまでにストリップを見に行きたい。Facebookやっています!

人気の記事:
酒好き必訪!超コスパの神楽坂「塩梅」の日本酒飲み放題 」「串カツ田中が100円均一なので、一番高い串を食べてきた」「アラサーが女子大生にまんまと成りすませるか試してみた」「“噂のダイソー100円ワインを飲んでみた

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事