妻が妊娠したことがわかって驚いた。男は自分の腹がふくらむわけでもないので驚く以外にできることがない。近所の産婦人科で超音波検診をしてエコーを見せてもらったところ、黒い世界の片隅に、わずかなドットで描かれた小さく白い生き物が写っているのが見えた。きみがわが子か。初めまして、地球へようこそ。
エコーでわが子の姿が見えたのは妊娠7週目。2週間後に次回検診の予約を入れたと妻から聞いて、電器店で探しはじめたのはUSBメモリーだった。なぜUSBメモリーかといえば、超音波エコーの映像が記録できるからだ。
通っている産婦人科ではGEヘルスケアの最新機種「Voluson E10」を使っていて、診察前に先生にUSBメモリーを渡しておけば、エコー映像を保存してくれるサービスがある。先生がディスプレイにとったメモ、エコーを見ているときに「これが頭、これが足」と話している音声も含めて動画として保存してくれる。
紙のエコー写真も別にもらってアルバムにまとめるのだが、感熱紙なので経年劣化で色あせてしまう。それに動画なら何かあったときに診察内容をつぶさに参照・確認できるので、思い出というよりは記録としての意味もある。
エコー動画を記録するため、書き込みが速いUSBメモリーを
問題はUSBメモリーをどう選ぶか。病院が示した条件は容量4GB以上。コピーに時間がかかっては迷惑をかけてしまうので転送速度(特に書き込み)が速いUSB 3.0対応製品から選ぶことにした。フタの開閉で手まどるわけにはいかないのでスライド式とノック式に絞り、各種メーカーを比較してみた。
選んだのはサンディスクのエクストリーム USB3.0 フラッシュメモリー64GB。読み取り毎秒最大245MB、書き込み毎秒最大190MBとデータ転送が高速で値段も手頃。書き込み速度は記録容量に比例して高速化するので64GBを選んだ。ちなみに16GBの書き込み速度は毎秒最大50MB、64GBの方が約4倍も高速だ。
デザインは思い出を入れておくための形としては少々しかつめらしいが、大事なのは中身だろうと見栄えより実をとった。
2週間後に迎えた診察日、USBメモリーを先生に手渡した。保存された動画は解像度1280×1024ドットのMP4。容量そのものは100MB程度と小さかった。Voluson E10は「4Dエコー」という従来の白黒画像よりも立体的な新型エコーが見られるのだが、それもしっかり記録されていた。エコーでときどき跳ねるように動く生物の姿を見ていると、親というより観察者のような気持ちになる。
こうしてベビーグッズ第1号となるUSBメモリー選びは満足のいく結果になった。これからベビー布団や沐浴グッズなど買うべき品物が次々にあらわれることを思うと幸先のいいスタートが切れた。いまはオリンパスがフォトキナで発表したばかりのマイクロフォーサーズ用標準レンズ、25mm F1.2(フルサイズ換算50mm相当)を買うべきか迷っている。
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盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、記者自由型。戦う人が好き。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中。
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