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UltraHDブルーレイで映画を観てみたら未来を感じたうえにテレビも買いたくなった件

映画マニアは必買=4Kスンゴいっす「パナソニックUB900」試用レポート

2016年06月29日 13時00分更新

3Dと実写の違いまで透け透け、HDRの性能にも驚嘆

 というわけで、ドライブと同時に日本でも発売となったUltraHDブルーレイの映画を購入して、どんどん観てみた。

4Kコンテンツも徐々に増えてきている。

 まずは「MAD MAX FURY ROAD」。UB900とDX950なら同梱のHDMIケーブルで接続しただけで最高画質で再生が始まる。まず感じるのは「4K」ということ。あたりまえだが、フルHDのブルーレイとは明かに細かさが違う。俳優の肌のリアリティがすごくて、地デジが始まったときの感動が再現される。女優さんはたいへんですねどころではない。特殊メークやCGのアラが分かるほどだ。

 見続けていくと感動するのはダイナミックレンジの広さだ。全体が暗いシーンでも、金属やガラスの輝きのハイライト部分がとても明るくて、やはりリアリティが従来のBDとは違うのである。HDRの威力おそるべしなのだ。

映像の情報を詳細に知ることができるのは嬉しい!!

 UB900には、UltraHDブルーレイはもちろん、従来の光学ディスクを再生している時にもソースの映像・音声信号の情報を表示する機能がある。フツーの人は見ないところかもしれないが、我々デジタルオタクとしてはとてもウレシイ機能なのだ。もちろんUB900が処理して出力している信号も表示される。今回観た映画は記録情報としては4K/24p/YCbCr4:2:0/10bitで、UB900からのHDMI出力は4K/24p/YCbCr4:4:4/12bitに補間されて出力されていた。

 UB900の設定メニューには「24p出力」という項目があり、「オート/オフ」が選べる。これをオフにして再び映画を再生してみると、今度は4K/60Pの4:2:2/12bitで再生された。1ドットの色差情報はワンランク落ちるが、毎秒24コマではなく60コマに補間して出力してくれるわけだ。これはまたこれで、速い動きのブレがなくなり、映画を超えた映像となって面白い。

UB900のHDMI設定ではカラースペースの指定が可能で、UltraHDに記録されている4:2:0の信号をそのまま出すか、補間するかも指示できる。

リアルすぎ! 映画らしくない

 編集部の面々にもいっしょに観てもらったのだが、特に映画のほうは「リアルすぎ」て映画らしくないという感想が出るほど異次元突入だった。もちろんテレビの設定で「シネマモード」にすれば、精細感は保ったまま、映画らしい落ち着いた映像にはなる。

 趣向を変えて、Vicomの「宮古島」も鑑賞。こちらはソースが4K/60p/YCbCr4:2:0/10bitと、元々が秒60コマのフルフレームで、UB900は4K/60p/ YCbCr4:2:2/12bitで出力してくれた。

本体前面にはSDカードスロットがあり、スマホやデジカメ、ビデオカメラで撮影した映像を簡単に観ることができる。

 海も空も砂浜も非常に精細で、リアリティは最高潮となる。空撮部分では米粒ほどに写っている海岸の人々が何をやっているのかわかるくらい精細で、1秒間のコマ数によって時間方向の解像度が上がるのがよくわかる。

 試しに編集部にある他社の3年前の4Kテレビに接続してみたが、もちろんHDRではないので、UB900が下位変換した(SDR)映像となり、金属のキラリ感は低くなる。また4:4:4信号も受けないため、宮古島もビッキビキな映像とはならなかった。

左がテレビDX950、右がプレイヤーUB900のリモコン。テレビのほうは相変わらずデッパリのあるデザインで、プレーヤーはスッキリしていて、テレビの入力切り換えに、ボリューム、チャンネルの操作もできる。

 かくして、10万円前後で買えるUltraHDブルーレイプレイヤーが出たから買おうという記事にしようと思ったのだが、結局南極それにふさわしい4Kテレビにつながないとダメであることが分かった。量販店でのDX950のお値段は、58型で50万円、65型だと80万円とかなりの勇気を必要とするが、映像ファンとしてはぜひ自宅に設置してみたいセットなのである。

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