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ごはん炊けたらそのままドン! 日立炊飯器「おひつ御膳」が便利

2016年06月28日 17時00分更新

 日立のIH炊飯器「おひつ御膳 RZ-WS2M」が面白い。ごはんが炊けたらポットのようにおひつ部分を外し、食卓にそのままドンと持っていける。真空断熱材などを使った全周断熱構造で6時間保温できる。2合炊きで1~2人暮しに便利だ。

 おかわりするとき立ちあがらなくて済むのもあるし、直接おひつからごはんをよそう感覚が楽しい。炊飯時の消費電力が定格500Wと低めなのもうれしい。実売価格は6万円前後。2014年9月発売以来、好評という。

 日立のIH炊飯器は「ふっくら御膳」シリーズが通常ライン。夏の新製品が発売されたばかりだ。試食会に参加したので、結果をレポートしたい。

 価格は上位機種「RZ-YW3000M」が市場想定価格11万8800円前後で6月23日発売、下位機種「RZ-YV100M」「RZ-YV180M」がそれぞれ7万200円前後、7万3400円前後で7月21日発売。さすがに高級……ボーナスコースか。

ふっくら御膳 上位機種「RZ-YW3000M」(11万8800円前後)

 ふっくら御膳の得意技は「圧力スチーム炊き」。普通の炊飯器とちがって、蒸気をブシャアアァァと外に出さず、釜内でスチームを出すのが特徴だ。

 お米を炊くとき、水温60度のお湯に浸したあと、蒸気を内にとじこめて釜内の気圧を高め、沸点を最大105度まで上げて加圧する。水がなくなったあと釜内でスチームを発生させて高温のまま蒸らし、おいしいごはんを炊く方式だ。

 「スチームで蒸らすとべしょべしょになっちゃうんじゃない」と感じるが、炊飯時の加水量が600ccと少なめなので問題ないという。

 アルミ合金の釜は、底に鉄を打ちこんだもの。発熱性にすぐれる鉄、伝熱性にすぐれるアルミを組み合わせ、発熱ムラをおさえられるという理屈だ。軽量合金を使って約720gと軽く、お米をとぐとき「よいしょ」となりづらいのも特徴。

蒸気を出さず、上にあるものを蒸さない

 新製品は、米の「浸し」「圧力加熱」「蒸らし」にかける時間と温度を調整することで、ごはんの甘みを上げたもの。試食でごはんを噛みしめてみると、しっかりとした甘みを感じた。次は土鍋と比べてみたい。

 今回はごはんの炊きわけ機能も強化、硬さのコントラストを高めた。「極上もちもち」モードはより柔らかく、「極上しゃっきり」はより硬く、前機種よりメリハリをつけた炊きわけができるようになったそうだ。

 おにぎりやお弁当では「極上もちもち」、酢めしやカレーライスでは「極上しゃっきり」と使いわけられて便利だ。両方食べてみたところしゃっきりが美味! カレー好きだからかもしれないが、メーカーの強みもありそうだ。

 ちなみに日立の調査によれば、関東は関西よりも「硬め好き」が多い。関西は57.8%、関東は72.2%が硬め好き。わからないでもない。他社の炊飯器とごはんの硬さを比べてみてもおもしろそうだ。

釜は底に鉄が打ち込まれている

 個人的には、1合・2合のような少量炊きでもおいしさが落ちないよう加熱時間を制御しているところがとてもうれしかった。3合以上炊いた方がおいしいというのは知っていたのだが子供もいないのでせいぜい2合しか炊かないのだ。

 お手入れ面も進化して、内ぶたが洗いやすくなっている。ふだん洗えることさえ知らなかった蒸気口ケースが、内ぶた・スチーマーと一緒に取りはずして丸洗いできるようになった。炊飯器のまわりは汚れやすいのでいいかもしれない。

 炊飯器はパナソニック、三菱電機、象印、タイガー魔法瓶と各社の思想のちがいがひときわ目立つ製品分野。甘み・香り・粘り・硬さというごはんのパラメーターをどうとらえるか、次はどこの炊飯器を試してみようかな。

ふた、スチーム機構、蒸気口は一体型。取りはずして丸洗いできる





盛田 諒(Ryo Morita)

1983年生まれ、記者自由型。戦う人が好き。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中。トレンド解説コラム「トレンドPicks」ASCII倶楽部で好評連載中!

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