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「PHAB2 Pro」はグーグルの「Project Tango」テクノロジーを搭載

レノボが世界初のProject Tango搭載スマホを発表! 「PHAB2」3機種は9月発売

2016年06月10日 03時30分更新

 レノボは、現地時間6月9日、米国・サンフランシスコで開催している同社の独自イベント「Lenovo Tech World」において、新型ファブレット「PHAB2」シリーズ3機種を発表。最上位機の「PHAB2 Pro」にはグーグルの空間認識技術「Project Tango」が搭載されています。

世界初のProject Tango搭載スマホ「PHAB2 Pro」

PHAB2 Pro

 PHAB2 Proは6.4型WQHD解像度(1440×2560ドット)の大画面スマホ。SoCはSnapdragon 652、メモリーは4GB、ストレージは64GB。バッテリーは4050mAhで急速充電に対応。また、サウンド回りはドルビーの臨場感のあるサラウンド体験をもたらす「Dolby Atmos」、3つのマイクで5.1チャンネル録音を可能にする「Dolby Audio Caputure 5.1」が利用できます。

 最大の特徴はなんといっても、グーグルが開発している「Project Tango」のテクノロジーが搭載されてる点。今年のCESでは同社とグーグルは協業を発表しており、本機がTango搭載の世界で初めて一般消費者向けスマホとなります。また、搭載するSnapdragon 625は、Tangoに最適化されたバージョンだとしています。

 Tangoを利用するため、PHAB2 Proには一般的なスマホより多くのカメラとセンサーを搭載しています。カメラは全部で4つ。正面には800万画素のインカメラ、背面には1600万画素のリアカメラ、その直下には奥行き検知用とモーショントラッキング用のものが配置されています。

PHAB2 Proには多くのカメラが搭載されている。なお、背面の一番下の正円は指紋センサー

 気になる点は、Project Tangoでは、これらのカメラと内蔵センサーを活用して何ができるのか。大きくわけると「よりリアリティーのあるAR体験」、「正確な空間測定」、「屋内の経路検索」の3つ。

 想定されているユースケースとしては、たとえば、カメラで映した現実空間の映像に、リアルタイムで3Dオブジェクトを表示し、ゲームを楽しんだり。自宅のレイアウトを決めるとき、購入を検討している家具のオブジェクトデータを配置してみたり、もしくはメジャー代わりに使ったり。また、GPSの信号を受信しづらい屋内のナビゲーション機能としの活躍も期待されています。

 Tangoはすでにデベロッパー向けにタブレットを販売するなど、開発は進んでいるプロジェクトで、一般ユーザーにどような利便性をもたらすサービスが提供されるかという点も、PHAB2 Proが普及するひとつのポイントになっています。

デュアルカメラ搭載の「PHAB2 Plus」と
買い求めやすい価格の「PHAB2」

 PHAB3シリーズにはもう2機種「PHAB2 Plus」と「PHAB2」が用意されています。

PHAB2 Plus

 PHAB2 Plusはカメラに特化したモデルで、背面には1300万画素のデュアルカメラを搭載。富士通製イメージプロセッサー「Mibeaut」とライカのカメラ技術、F値1,8の明るいレンズにより、高速なシャッタースピードや暗所での快適な撮影、キレイなボケを実現しています。なお、ディスプレーはProと同サイズながらも解像度はフルHD(1080×1920ドット)、SoCはMediaTek製のMTK8783、メモリーは3GB、ストレージは32GBとなっています。

PHAB2

 そして、PHAB2はコストパフォーマンス重視のモデル。リアカメラはひとつで1300万画素。インカメラは500万画素。ディスプレーはほか2機種と同型ながらもHD解像度(720×1080ドット)、SoCはMTK8735。メモリーとストレージはPlusと同様になっています。

発売は9月から、日本での展開は未定

 想定価格は、PHAB2 Proが499ドル(約5万3000円)から、PHAB2 Plusが299ドル(約3万2000円)、PHAB2が199ドル(約2万1000円)。全モデル、米国では9月発売予定で、年末には量販店Lowe'sの店頭やオンラインストアでも取り扱われます。

 残念ながらレノボ・ジャパン広報によれば「PHAB2シリーズの日本での取り扱いは未定」とのことですが、Project Tangoをいち早く試してみたいギーク層や大画面スマホを求めるユーザーは日本にも確実にいることですから、ぜひ今後の展開に期待したいところです。

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