歯みがきサボローのみんな、これは楽しいぞ。歯ブラシがiPhoneにつながるだけでこんなにおもしろいことになるものかと感心した。
サンスターが11日、歯ブラシのおしりにくっつけるアタッチメント「G・U・M PLAY」(ガムプレイ)を発表した。加速度センサーを搭載し、歯みがきの速さ・強さ・みがけた部分をはかるもの。iPhoneやAndroidスマートフォンにBluetooth接続し、アプリに歯みがきの内容を送信・記録できる。4月18日発売、価格は5400円。大人用と子供用の2種類がある。値段はおなじ。
発売中の歯ブラシ「ガム・デンタルブラシ」シリーズ対応製品にくっつけるだけで使えるので気楽。アタッチメントはやわらかいので、ぐりぐりねじこめば他社の歯ブラシでも使えそうな感じだった。電動歯ブラシはむずかしいかも。
技術的には、口内を16分割して認識し、歯みがきの内容を数値化・記録するもの。歯みがきのデータを波形データにして分析することで、歯科衛生士がすすめる正しいブラッシングを身につけられるしくみだ。バッテリー持続時間は約300日。
重量はコイン電池をふくめて約15g、歯ブラシが重くなった感じはしない。電源はコイン電池(CR2032)。交換用キャップは5色あり、1個540円で販売する。対応OSはiOS8.0以上、Android 4.4以上。
記録アプリ「MOUTH CHECK」「MOUTH LOG」のほかに、ガムプレイを使った「歯みがきアプリ」は3種類ある。
はじめはリズムゲーム「マウスバンド」。歯みがきのテンポにあわせて3分間の音楽を奏でるものだ。正しいみがき方をすれば100点となり、速すぎ・強すぎなどになれば曲がみだれてブーイングが起きる。楽しい。
歯みがき中の3分間で読めるニュースアプリ「マウスニュース」。天気予報からはじまり、時事・スポーツ・芸能・占いランキングなどを合成音声に読ませるもの。気になったニュースは保存して読みかえせる。情報効率がいい。
最後は歯みがきゲーム「マウスモンスター」。モンスターが飛び出すので、所定箇所の歯をみがいてやっつける。ボスをやっつけると図鑑にコレクションされる。ボスは全92種類。実際の菌がモチーフで、かわいい。うまくいくと必殺技の「ソフトピックアロー」がさく裂し、一気にモンスターがやっつけられる。
ちなみにマウスモンスターは、夢中で歯みがきしているときの顔をカメラで撮影しておく機能もついている。そういうこども番組のような表情が撮れる。わたしのような大人が撮られたらいろいろヤバいことになりそうな気はする。
歯みがきデータは家族で共有できるので、子供がちゃんと歯をみがいているかたしかめることもできる。「おかあさんアプリでチェックしてるからね」という脅しもいける。(まあ歯ブラシは適当に動かしても反応するのでサボれるのだが)
G・U・Mは歯周病予防ブランド。歯みがきを「やらなくちゃ」という義務感から「やりたい」という欲求に変えるため、サンスターとしては初となる歯みがきデバイス開発にふみこんだという。大事なことだ。歯みがき面倒くさいから。
かくいうわたしも歯みがきサボローのひとりだ。ぼさっと鏡の前でごしゃごしゃやってるとすぐに飽き、どこまでみがいたかわからなくなってしまう。もういいやと口をゆすいで終わり。これではいかんと電動歯ブラシを使いはじめたのは先月の話。最初は感動したし楽しくやるのだがすぐに飽き、iPhone片手に“ながらみがき”が毎朝・毎晩の風景になってしまった。だめだこれは。
5400円は歯ブラシまわりの道具としては高いかな~と思うが、電動歯ブラシとして考えれば安いもの。なにより歯ブラシがゲームコントローラーのように使えるというのがとてもおもしろい。出たら一度試してみるとよいですよ。
個人的には、キャラが淡々と「次は右上の裏側です」「次は右下の表側です」とナビしてくれるアプリがほしい。アプリ開発環境公開してくれないかな?
盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、記者自由型。好きなものは新しいもの、美しい人。腕時計「Knot」ヒットの火つけ役。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中。
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