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低価格な大画面モデル「Xperia T2 Ultra」:Xperiaヒストリー

2016年04月02日 09時00分更新

 「Xperia Z Ultra」は絶妙なサイズでお気に入りでしたが、それに続いて2014年前半に大画面スマホ「Xperia T2 Ultra」が登場しました。“Ultra”というネーミングが付いていることからわかるように、「Xperia Z Ultra」と同じ大画面シリーズとしての廉価版モデルです。

 「Xperia Z Ultra」の正式型番は「D5303」で、当初のカラーバリエーションは、ブラック、ホワイト、パープルというまさに定番の3色でしたが、後に台湾で限定版としてローズゴールドも登場しました。

 ディスプレーサイズは6型で「Xperia Z Ultra」の6.4型よりやや小さくなります。そのおかげもあって、片手でグリップしてもすいぶんと持ちやすく感じるところは良いのですが、せっかくの大画面なのにもかかわらず、なんと解像度が720×1280ドット(HD解像度)にととどまっているのがちょっともったいないところです。

 幅広い色再現領域をもつ「トリルミナスディスプレイ for mobile」を採用し、写真や動画を鮮やかに表示するためのエンジンは「X-Reality for Mobile」ではなく、「モバイルブラビアエンジン2」になります。

 本体サイズは、83.8(W)×7.65(D)× 165.2(H)mmで、重量は約172g。CPUはクアッドコアのSnapdragon 400(MSM8928、1.4GHz)メモリー1GB、ストレージ8GBと、ミドルレンジというだけあってスペックは控えめです。

 「Xperia T2 Ultra」を手にすると、背面は光沢感のあるプラスチック素材で、側面も同じくプラスチック素材。ハッキリ言って安っぽい感じがします。電源ボタン、ボリュームボタン、カメラボタンも樹脂製です。

 「Xperia Z Ultra」は、背面がガラスで側面がアルミの削り出しということもあり非常に質感が高かったので、同じホワイトカラーでも印象がずいぶん異なります。そのぶん、軽くて神経質にならずに使えるというメリットもありますが。

 背面左上には、約1300万画素のイメージセンサー「Exmor RS for mobile」を採用するカメラとLEDフラッシュを搭載しており、実は「Xperia Z Ultra」の約800万画素のカメラ性能を上回っています。

 NFCは真ん中上部あたりに配置しており、下部分のXPERIAロゴのしたあたりにスピーカーが配置されています。これが意外なほどしっかりと大きな音声で鳴らせるので、重宝します。

 正面には110万画素のカメラを備え、これまでのXperiaのホワイトモデルの多くのベゼルはブラックなのに対して、「Xperia T2 Ultra」はベゼルもホワイトとなっています。

 microSDカードスロットとSIMスロットはカバーに覆われる仕様で、イヤフォンジャックとmicroUSB端子はキャップレスになっています。ただし、防水・防塵性能はなくXperiaシリーズのトレンドになっているマグネット端子もありません。

 オー ディオ機能は、内蔵スピーカーに適した再生ができる「Clear Phase」やしっかりとした音声を鳴らせる「xLOUD」といったスピーカー向けの機能のみを搭載していますが、イコライザーや「ClearAudio+」といったサウンドエフェクト機能はありません。ちょいちょいと機能が抜けているため、フラッグシップモデル気分で使っていると結構気になる部分です。

 「Xperia T2 Ultra」ならではのおもしろい機能として「片手で通知アクセス」というものがあります。大画面になると、片手持ちしてディスプレーの上から通知パネルをプルダウンするのは至難の業で、そんな時にホームボタンをダブルタップすると、通知パネルが画面の下側にショートカットして表示され、片手で本体をホールドしたまま親指でそのまま使えるといった使い方ができます。

 また、キー入力のIMEとして新たに「POBox Plus」が入っており、キーを右側、もしくは左側によせて小さく表示する「片手キーボード」というモードもあります。これもまた片手で持ったままタップしたい場合に便利で、使いたいときだけ切り替えて使えます。使ってみるとこれらの機能はとてもラクで、「Xperia Z Ultra」にもぜひ載せて欲しかった機能でした。

左から「Xperia Z2」(5.2型)、「Xperia T2 Ultra」(6型)、「Xperia Z Ultra」(6.4型)

 「Xperia Z2」と「Xperia T2 Ultra」「Xperia Z Ultra」を並べてみました。「Xperia T2 Ultra」は、「Xperia Z Ultra」よりも少し画面がサイズダウンしたことで、かなり持ちやすく扱いやすくなった印象です。

 せっかくの6型ディスプレーでありながら解像度が低いのが残念なポイントですが、ホーム画面のアイコン配列は5×5グリッドあり、5.2型以下のXperiaの4×4グリッドよりも有効に使えたりとイイところもあります。

 全体の外観がチープさもあったりスペック不足も否めないので、大画面だと割りきって使うならハイスペックな「Xperia Z Ultra」が好まれそうですが、そうは言いつつも、数少ない6インチ以上のディスプレーサイズ機としては貴重なXperiaでした。


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