Cerevo岩佐×VAIO中田 IoT/ハードウェアの”生産”を語る
シャープ買収の衝撃 日本が出遅れた「作り手市場」の逆転
DJI型なら全然いけるんじゃないか
── ぼくのパソコンのバッテリー残量が低下してきたのでちょうどいいタイミングですが、最後にぜひ聞きたい質問です。「日本国内からGoProやDJIが誕生するとしたらどうしたらいいんだろう」。ああいう、ある種の超巨大な一発屋が日本から出なかった理由はないってよく言われますよね? それがなぜ出なかったんだろうと。
岩佐 GoProはあんまり日本人に向いてないかなと思っていて。あそこはプロモーションフィー、マーケティングフィーの資本力勝負にすごく早い段階で切り替えたんです。
Hero2が出て、いけそうだというふうになったときにドカンと金を入れてドカンとマーケティングしたのが大きかったんです。それはやっぱりいまの日本のベンチャー投資の環境・規模だときついと思うんですよね。GoProは矢継ぎ早に数百億円をバンバンバンと入れていったんで。
逆にぼくは、DJI型なら全然いけるんじゃないかと。GoProというのはベタベタなマスマーケットをねらいに行ったじゃないですか。ぼくらの戦略じゃないけど、ちょっとニッチだけどこの分野だと世界最強みたいの、あるじゃないですか。YKKさんとか、TOTOさんじゃないですけど。ぼくは全然それなら日本でもいける。
でも、そのために何をやったらいいかは……この解がわかったらぼくがやりますよ。ただ確実に絶対やんなきゃいけなくて足りてないものは母数を増やすこと。1発打って当てるのと、10発打って1発当てるのは全然違うじゃないですか。ぐだぐだ言う前に母数を増やす。それに同意しない人はいないと思うんですよね。
── 中田さんはいかがですか?
中田 EMSの立場から思うのは、2種類の人が必要だと思うんですね。まずはアイデアを持っている人。いろんな経験をされてきて、海外でいろんな考え方を学んできてアイデアを持っている人は出てくると思うんですよ。ただ、モノのつくりかたがわからない人、どうしたらいいかわからないというような方も多いはず。
もう1つは、わたしみたいな旧人類・旧エンジニアの考えかもしれないですけど、モノのつくりかたはよく知っています、PCはよくやってきました、けど世の中の仕組みや構造は変わりつつあり、それで日本のモノづくりの人たちが七転八倒していると思うんですけど、じゃあ次に何を作ったらいいのかわからない。そういう人たちが出会う場所、結びつく場所、結びついた場所を資金的に支援していただける場所というのをもっと作ってほしいと。
こういうイベントというのはその1つだと思うんですが、そういうものの数をガンガンやって、出会いの場所を増やしていくと、そういうものがまた出てくるんじゃないかなあと期待してます。
── 場所は大事かもしれないですよね。DMM.makeなんかがまさにそういう施設かもしれないですが、もっと増えてもいい。
岩佐 増えてほしいです。でも、場所をつくるのは簡単なんですけど、エサをまかないと人が寄ってこない。ぜひ中田さんにはノウハウをいろいろエサとしてまいていただいて、投資家の方は投資資金をまいてもらって。やっぱみんな食べものがないと会合に行きたくならないというのと同じで、なんか酒のサカナになるものを出し合って盛り上げていきたいなという気がしますね。
── それではちょうどぼくのパソコンの電源がなくなりましたので、このあたりでステージを終わりたいと思います。みなさん盛大な拍手をお願いします。
(会場拍手)
盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、記者自由型。好きなものは新しいもの、美しい人。腕時計「Knot」ヒットの火つけ役。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中。
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