こんなにちがう日本と海外のFintech
瀧取締役があげたのは「アンバンクド問題」だ。
人口のじつに4~5割が信用力の不足からクレジットカード、あるいは銀行口座さえ持てないという状況が、世界的には「普通」(瀧取締役)だ。問題を技術で解決しようと、たとえば中国ではアリババやテンセントが動いている。
銀行ATMにしても、日本は圧倒的に優秀だ。アメリカではいまだによく止まり、お札が出てこなくなるエラーも頻発する。「お札も封筒に入れていた。それを銀行員が数えて入金するというローテクなものだった」(藤井氏)。
それもあってか、海外では日本とは比べものにならないほど多くのFintechスタートアップがあらわれている。鼎談でも数社おもしろい例があがった。
たとえば、カードで買い物をしたときに、おつりの端数を自動的に投資にまわすサービス。「コーヒーを310円で買ったとき400円で90円のお釣りが来る。その90円を勝手に投資する」(瀧取締役)ようなアプリだ。「Acorns」というスタートアップで、すでに50億円ほどの資金調達を完了している。
「全然ハイテクではなく、口座の自動振替をPFM(Personal Financial Management:銀行や証券、保険など個人の財務管理ソフト)と連携させているだけ。しかし、ここからさらなる投資活動に進む可能性はある。最初のイグニションというか、投資の『火をつける』サービスとしておもしろい」(瀧取締役)
あるいは、手数料無料で株式売買ができる「Robinhood」というスタートアップ。信用取引の場合には手数料が発生するほか、API提供による利用料、取引所からのキックバックなどが収益となるからくりだ。「すでに一定量の利用者を抱えている」(飯田氏)という。
たまたま先日まで海外視察に行っていたという藤井氏は、「ブロックチェーン技術を使ったプライベートエクイティファンド」「両替レートがいちばんいい両替所を探せるサービス」「ソーシャルゲームの原理を応用したトレーディングアプリ」など、おもにアジアでおもしろいFintechの芽を見つけたと話していた。
さて、Fintechと言われてイメージするのは、先進技術と破壊的なサービスだ。鼎談では最新トピックとして「銀行によるAPI公開」があげられた。
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