人気アニメ「おそ松さん」の熱心な視聴者である友人(女性)から、深夜に突然LINEが届いた。「藤井寺球場って何?」
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聞けば、2月2日放送の第17話「十四松まつり」作中に藤井寺球場の跡地(を思わせる描写)が出てきたという。すごいなあ。「十四松は野球好き」という設定はわかっていても、最近の若い子は理解できたのだろうか。
藤井寺球場とは、かつて大阪府藤井寺市にあった野球場。正式名を「近鉄藤井寺球場」という。その名の通り、関西の私鉄・近畿日本鉄道(当時は大阪鉄道)が保有していた球場だ。完成は1928年。阪神甲子園球場、神宮球場についで古い野球場だった。
といっても、野球ファンからしてみれば、今はなき大阪近鉄バファローズの本拠地というイメージが強いだろう。正面のお城のような面構え、1989年のリーグ優勝の思い出、野茂英雄さんのトルネード投法、観客の河内弁のヤジ……。ほかにも、近隣が住宅地のためナイター設備の建設が難航し、あと付けで球場の外に照明塔が付いたなど、エピソードは枚挙にいとまがない。
1997年に大阪ドーム(現:京セラドーム大阪)が完成したのに伴い、準本拠地に降格。練習場および二軍の本拠地球場となる。1999年10月7日の近鉄対千葉ロッテマリーンズ戦が最後の一軍公式戦となった。ちなみにその試合、故・盛田幸妃さんが復活登板した試合でもあった。
2004年、近鉄はプロ野球再編問題の当事者となる。そして、近鉄とオリックス・ブルーウェーブが合併し、野球場を持つ必要性が薄れたことや、施設の老朽化などを理由に、2005年1月、本球場は閉鎖となった。2006年2月から8月にかけて解体工事が行われ、約77年あまりの歴史に幕を下ろしたのだ。
と、ここまで書いたところで、今度は「カープアカデミーって何」というLINEが来た。作中にカープアカデミー(を思わせる描写)が出てきたという……ってもう野球好きじゃないとわからないだろ! いい加減にしろ!
カープアカデミーとは、広島東洋カープが外国人選手の発掘・育成のため、メジャーリーグのアカデミー制度を参考にして、ドミニカ共和国に作った日本球界初のアカデミーだ。
アルフォンソ・ソリアーノなどのメジャーリーガーを輩出した実績がある、と言ったらカープファンは怒るだろうか。個人的にはビクトル・マルテの愛嬌たっぷりな顔が好きだったけど、一軍であまり見なかったな。
というわけで、ざっくりと藤井寺球場とカープアカデミーについて解説させていただいた。これをきっかけに野球に興味が湧いた十四松ガールにオススメの球団は、ズバリ、横浜DeNAベイスターズだ(編注:筆者の応援する球団というだけです)! キミも横浜スタジアムでみかん氷片手にチャンテ0を歌ってみないか!?
コジマ
1986年生まれ。オールドルーキーとして、生来の不器用さと異常なほどの心配性を周りからツッコまれつつ、取材や原稿などと格闘している。
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