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東芝と金沢大学、AIを使い糖尿病性腎症の重症化を解析する共同研究

2019年08月19日 14時40分更新

 金沢大学医薬保健研究域医学系の和田 隆志教授らの研究グループと東芝、東芝デジタルソリューションズは8月19日、AIを活用することで糖尿病性腎症の重症化メカニズムを解析する共同研究を開始したと発表。

 本研究では、金沢大学の腎生検(腎臓の組織の一部を採り、顕微鏡で評価する検査方法)で診断した糖尿病性腎症例の臨床・病理情報を用いて、金沢大学の医学的な知見と東芝デジタルソリューションズのアナリティクスAI「SATLYS(サトリス)」で解析。糖尿病性腎症の重症化メカニズムを解明することで、疾患の早期治療・進展予防、病状の悪化を防ぐ可能性を見いだすことを目指すという。

 日本の透析患者数は約33万人におよび、中でも糖尿病性腎症に起因する透析患者が全体の4割以上を占めているという。人工透析が必要になると、治療により患者のクオリティー・オブ・ライフが低下するだけでなく、1人当たり年間約500万円の医療費負担、国全体では年間約1.6兆円の公的医療費が必要となるとのこと。

 同社では、糖尿病性腎症の重症化を予防することは健康寿命を延ばすだけではなく、医療保険財政を健全化する面でも喫緊の課題としている。

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