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Xeon W-3400/W-2400対応マザーボード「Pro WS W790E-SAGE SE」をレビュー

メモリー2TB搭載可能のXeon向けモンスターマザーをXeon自作erと見ていく

2023年09月30日 11時00分更新

オーバークロック向けの機能も充実

 Xeon W-3400は、ベース電力が最大350W、ターボ時では最大420Wとなる。Xeon W-2400はベース電力が最大225W、ターボ時では最大270Wだ。そのうえ、どちらもオーバークロックに対応している。

 当然、相応の電源ユニットが必要になる。場合によっては、電源ユニット2基をマザーボードに接続することも想定されるだろう。そのため、マザーボード電源用の24ピンコネクターが2基、CPU電源用のATX12Vコネクターが4基、搭載されている。

 マザーボード上にはそれぞれどちらの電源ユニット用なのか印字されており、例えば1つ目の電源ユニットは「ATX_12V(1)_1、ATX_12V(1)_2、ATX_PWR(1)」と(1)と表記されたほうに接続する。2つ目は(2)のほうだ。

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24ピンコネクターとATX12Vコネクターは、電源ユニット2つぶん配備されている

 ATX 12Vのコネクターは、金属製のアーマーを備えた「ProCool IIコネクター」となり、インピーダンスを抑え、電力ロスによる発熱も減少している。また、正しく接続できていない場合に点灯するLEDも搭載されているので、接続面のトラブルも防止できる。

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メタルアーマーを配したProCool IIコネクター

 パワーステージは、「Teamed Power Stageアーキテクチャー」を使用した14+1+1フェーズ。フェーズダブラーを使用した場合に比べ、このTeamed Power Stageは発熱なども抑えられるという。

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VRM周りの設計は14+1+1フェーズ

 VRMヒートシンクは背が高めな大型のものを採用しており、表面積を増やすために細かい溝が入っている。さらに、このヒートシンクの上から付属のファンブラケットを取り付けることで、より放熱効果を高めることも可能だ。

 このブラケットをつけると、40(W)×40(D)×28(H)mmのファンを最大3基搭載できる。電源周りの設計はかなり堅牢といえる。

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VRMヒートシンクに取り付けられるファンブラケット

 また、ワークステーション向けかつオーバークロック対応の製品として、マザーボード上に多くのボタンやスイッチが多数搭載されているのも目を引くポイントだろう。

 ATX 12Vの下に並んでいるのは、電源ボタンとリセットボタン。電源ボタンによってPCケースなど別途電源ボタンがなくてもシステムを起動できる。リセットボタンは、UEFI BIOS Utilityの設定で、DirectKey(直接UEFI BIOS Utilityを呼び出す)ボタンなどに変更することもできる。

メモリー2TB搭載可能のXeon向けモンスターマザーをXeon自作erと見ていく

ボードの外側、特に右寄りの位置に、ボタンやスイッチを豊富に備える。「オーバークロッカーとしてはありがたいね」とはイッペイの談

 他にも、オーバークロック時にリセットボタンでシステムを再起動できない時、UEFI BIOSの設定を保持したまま強制的にシステムを再起動するリトライボタン、セーフモードでUEFI BIOSを起動するセーフブートボタンも備えている。

 スイッチについては全部で5種類搭載している。それぞれの機能は以下の通りだ。

・BMCスイッチ……ベースボード管理コントローラー(BMC)の有効/無効を切り替えられる
・BMC LAN固定IPスイッチ……有効に設定することで、BMC LAN IPアドレスを固定IPに設定できる
・IPMIスイッチ……全てのPCI Expressスロットが同じ拡張カードで占有されていることで、I2Cパスが衝突する可能性がある場合に、パスを切り替えられる
・SMART PSUスイッチ……Power Management Busのバージョンを選択できる
・VGAスイッチ……オンボードVGAコントローラーの有効/無効を切り替えられる

メモリー2TB搭載可能のXeon向けモンスターマザーをXeon自作erと見ていく

こうしたスイッチが搭載されているのも、一般向けのマザーボードには見られない特徴だ

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