勝利はDLSSが握っている「F1 22」
「F1 22」では画質“超高”をベースに異方性フィルタリング16x、アンチエイリアス“TAA+FidelityFX”に設定。ゲーム内ベンチマーク(条件は“モナコ”+“ウエット”)再生中のフレームレートを計測した。
F1 22でもレイトレーシング込みの画質設定で検証したが、DLSSの力を借りなければRTX 4070は“若干遅いRTX 3080”のポジション止まりであることを示している。若干カクつくものの、WQHDであれば画質超高設定で平均70fps以上出せる点は評価できよう。ただ、フレームレートの安定感的にはRTX 4070 Tiのほうがはるかに良好なのは言うまでもない。
続いてはDLSS SR/FG使用時のパフォーマンス比較だが、F1 22の制約によりHDR有効時はDLSS FGが利用できないため、DLSS FGのデータのみHDRオフで計測した。
4KではDLSS FGを使ってようやくRTX 3080と並ぶ感じだが、WQHDであればRTX 3080を超え、十分に高いフレームレートでプレイできることが示された。4Kでの失速が残念といえるが、RTX 4070 Tiから大幅に回路を削減しているので仕方がないといったところか。
消費電力的にはTGP 200Wなりの十分な働きをしているといえる。むしろRTX 3080は消費電力が大きい割にRTX 4070に対して大きな差を付けることができないという意地悪な言い方もできる。
「Forza Horizon 5」ではDLSSの効果はやや控えめ
「Forza Horizon 5」では画質“エクトリーム”、MSAAはx2に設定。ゲーム内ベンチマーク再生中のフレームレートを計測した。
この検証では、RTX 4070がすべての解像度でRTX 3080をやや上回る結果となった。最近のアップデートでForza Horizon 5にもDLSS FG対応が来たので、RTX 4070がどれだけフレームレートを伸ばせるのかも見てみよう。このゲームではDLSSとアンチエイリアスは排他設定となっているため、MSAA x2設定は排除されている。
RTX 4070でDLSS SRとFGを有効にすると、確かにRTX 3080を引き離すことはできるが、Atomic HeartやCyberpunk 2077などのような劇的な改善効果はない。Forza Horizon 5のDLSS SRはゲーム設計の制約からか効果が薄く、DLSS FGの効果が上がらない理由と根は同じである可能性が高い。
TBPをチェックすると、最も高くなった4KでRTX 4070は190W程度しか消費していないのに対し、RTX 3080は330Wも消費。それでいてフレームレートはほとんど変わっていない。Ada LovelaceはRTX 4090のおかげで大飯食らいと誤解されがちだが、ワットパフォーマンスが異常に高いアーキテクチャーなのだ。
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