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テレビも、PCも、白物も、東芝の外で成果を上げている

2022年02月21日 09時00分更新

スピンオフする各社の事業はどうなる?

 2分割する企業のうち、東芝/インフラサービスCo.は、「×(かける)デジタル」によって、エネルギーおよび社会インフラ分野でデジタルの力を活用。カーボンニュートラルやインフラレジリエンス、デジタルエコノミーに対応した社会課題や産業課題の解決に貢献するという。

 デジタルソリューション領域を拡大し、企業のDXを支援。2021年度の売上高1兆5200億円を、年平均5.3%増で成長させ、2025年度には1兆8700億円を目指す。営業利益は2021年度の540億円を、2025年度には1200億円に拡大する計画だ。

 社員数は国内約4万1000人、海外約9000人。子会社は国内68社、海外78社となっている。

 一方、デバイス Co.は、社会インフラや情報インフラが進化するデータ社会において、グリーン化やデジタル化に不可欠な半導体、ストレージ、半導体製造装置に注力。持続可能な社会の実現に貢献することを目指すという。

 今後の成長が期待されるパワー半導体のほか、データセンターなどでの利用拡大が想定されるニアラインHDDなどを担当。2021年度の売上高8600億円を、年平均4.1%の成長率を見込み、2025年度の売上高は1兆100億円に拡大。営業利益は2021年度の550億円を、2025年度には800億円にすることを目指す。全世界のニアラインHDD市場においては、現在、17%のシェアを獲得しているが、これを2025年度には24%以上を目指すという。

 社員数は国内約1万1000人、海外約1万5000人。子会社は国内14社、海外18社となっている。

非注力事業も明確に示す、外部資本への売却も

 非注力事業も明確に示した。

 「非注力事業に位置づけた空調、昇降機、照明については、注力事業との関連が弱く、東芝に残したままでは中長期の成長が限定されると判断した。それぞれが置かれた市場環境、産業構造を踏まえれば、さらなる成長と強化のため、マジョリティ株主として積極的に支援を行う外部資本を導入し、それによって、価値の健全化を目指すことが、最善であると判断した」とする。

 また、同じく非注力事業とした東芝テック(リテール)については、「東芝テックの中長期の成長プランを促進するために、実務上、可能な限り、短期のうちに協働していく」としている。

 空調事業については、米Carrierとの株式譲渡契約を締結したことを発表。2022年9月末までに売却を完了する。昇降機事業は、可及的速やかに売却プロセスを開始し、2022年度中に最終契約合意を目指す。照明事業は年内に売却プロセスを開始し、2022年度中に最終契約の合意を目指すという。

 「これまでにも、テレビではREGZAが国内でトップシェアを取り、パソコンではDynabookが黒字化した実績がある。その分野に注力できる外部資本によって、成果が出ている」とする。

 テレビ事業は中国ハイセンスに、パソコン事業は台湾鴻海傘下のシャープに、白物家電事業は、中国マイディアに売却している。

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