第697回
メルセデス・ベンツ「EQE SUV」
テスラとは違うドイツの完璧主義。メルセデス「EQE SUV」の凄みと「乗せられ感」の正体
2026年11月03日 12時00分更新
以前「2025年に乗ったメルセデス・ベンツの中で、GLEが一番感動した」と書いたような気がします。で、ふと思い立ちました。「EクラスのSUVが良いのだから、そのEV版は、さらに良いかもしれない」と。
そこで今年(2026年)に生産終了と言われるEQE SUVに試乗しました。果たしてGLEよりイイクルマなのでしょうか?
GLEとは血縁関係なし。サイズはひと回りコンパクト
とはいうものの、GLEとEQE SUVに血縁関係はありません。プラットフォームがまったく別ですし、そもそもEQE SUVはGLEと違い3列シートではありません。
それゆえか、GLEが全長4925mm×全幅2020mm×全高1780mmなのに対して、EQE SUVは全長4880mm×全幅2030mm×全高1670mmと少しコンパクト。なのですが、床面にバッテリーを搭載する都合上、ホイールベースはGLEの2995mmに対して3030mmと、少しだけ長めだったりします。
EQシリーズの例に漏れず、フロントマスクにグリルの開口部はなく、その代わりにスリーポインテッドスターが散りばめられています。最初にEQシリーズを見たときは「何事?」と思いましたが、見慣れると「メルセデスはこうでないと」と思うから不思議です。
トルクの立ち上がりと静かさに「EVだなぁ」
EQE SUVは前後にモーターを配した四輪駆動車で、システム総出力は最高出力292馬力/最大トルク78kgf・m。最高出力はGLEのディーゼルエンジンモデルに劣るものの、最大トルクはほぼ同値か少し上回ります。このあたりにEVらしさを覚えますし、なにより走らせると、トルクの立ち上がりの速さと静かさに「EVだなぁ」と思うわけです。ちなみに満充電時の航続距離はWLTCモードで528kmとのこと。数字の上では東京から大阪まで行けます。電力消費率はだいたい5km/kWhと、このサイズとしては標準的です。
Eクラスを彷彿とさせる「包まれ感」のあるインテリア
インテリアはメルセデスらしい仕上げ。「包まれ感」のあるアンビエントライトは、どこかEクラスのセダンを彷彿とさせます。ちなみにGLEは、もう少し重厚感のあるインテリアです。
センターコンソールは、ちょっと前に大流行したブリッジ式。USB Type-Cのポートが2系統用意されています。個人的には、SUVでブリッジ式はちょっと荷物が取りづらいなぁと思ったりします。それは太っているからですね。
センターコンソールにはドリンクホルダーやワイヤレス充電器を配置。その近くに車両のスタートボタンや走行モード切替のスイッチが並びます。アームレストの中は小物入れで、観音開きの扉を採用。さて、ここで個人的に本車唯一に近い不満をお伝えします。それは、ドリンクホルダーの中に手を入れようとすると、ハザードボタンを押してしまいがちなこと。スマホを取り出そうとして、何度も後続車に「ありがとうハザード」をしてしまいました。
スマホはApple CarPlay、Android Autoともにワイヤレス接続に対応します。このあたりの対応はさすがといったところ。
車両設定の操作は、ほっとんどをセンターディスプレイで行ないます。そのグラフィックがとてもきれいで、UIも優れています。
助手席にはモニターを用意。エンターテインメントが楽しめます……と言いたいのですが、走行中は動画を見ることはできません(YouTubeの音声も流れません)。グローブボックスの中には芳香剤がセットできます。
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