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750万円の水素SUV「NEXO」フルモデルチェンジ! EV時代にあえて燃料電池車を選ぶ理由はあるか?

2026年10月17日 18時00分更新

見やすいUIと気の利いたセンターコンソール

 今流行りのモノリスディスプレイを備えた運転席は、スマホライクな操作感かと思いきや、意外にもヒューマンライク。

 ウインカーを出すと、メーターディスプレイにその方向の死角映像を表示するヒョンデ自慢のシステムを継承しつつ、より見やすく、わかりやすいUIになっています。感心したのは、走行中も鳥瞰図を表示できる点。すれ違いなどで車幅がつかみにくいときに、とても便利です。

 センターコンソールも使いやすく、半2階建て構造で、ワイヤレス充電対応のスマホトレイも用意されています。アームレスト内にUSB端子を設け、スリットからケーブルを外に出せる仕組みもGood。さすがスマホ大国のクルマだと思わされました。

滑らかな加速と高い静粛性
乗り心地には課題も

 クルマは走ってナンボということで、街中を走らせてみました。ステアリングコラムから伸びるレバーを操作して、いざ発進。モーターの最高出力は204馬力(150kW)、最大トルクは350N・mで、従来モデルより出力が高められており、ストレスなく走ります。パワフルさよりもスムーズさに重きを置いているようで、加減速は実に滑らか。

 圧巻はワンペダルドライブで、なかでもレベル2の制御は違和感ナシ! これなら偉い人が乗っても不満はなさそう。

 と言いたいところですが、大きな段差などでは衝撃をハッキリと伝えてくる傾向があります。お偉いさんが乗ったら「うーん、このクルマ、乗り心地悪くない?」と言われちゃうかも。自分が運転手なら「いえいえ、道が傷んでいるんです。道路補修の予算を……」と答えるかも。フラットな道なら乗り心地は当然よいので、もう少し足を柔らかくしてもいいかなと思いました。

 モーター駆動に加え、合わせガラスの採用も奏を功して、車内はとても静か。このクラスのSUVではトップクラスといってもよいでしょう。ロードノイズも低く抑えられているので、お偉いさんを乗せても大丈夫そうです。

1000kmでも物足りない? やはり課題はインフラ

 ウリのひとつである「1000km以上走行可能」について、筆者は正直、物足りないと思っています。というのも、水素ステーションの少なさ(&営業時間の制約)に加えて、800kmや900km走れるバッテリーEVが出始めたから。EVでなくても、同じサイズのディーゼルエンジンSUVなら、1回の給油で1000km走れるモデルはザラにあります。

 たとえば、東京~大阪を往復してもまだ余裕がある1200kmを走れるなら「バッテリーEVではなく燃料電池車を買おう」と選択肢に入ってくるでしょう。1000kmが十分にすごい距離だとは理解しつつも、もう一声欲しい。それって欲張りかな? そう思ってしまうのも「水素って、どこで充填できるの?」という問題があるからです。

 とはいえ燃料電池車は、「電気自動車はいいけれど、充電時間や長距離移動が……」という方にとって魅力的な選択肢です。自宅では充電できないけれど、近くに水素ステーションがあるという方は、特に都心部では多いのではないでしょうか。筆者もそのひとりで、実際に乗りながら「電気自動車より燃料電池車のほうがいいんじゃない?」と思ったりもしました。

 でも、やっぱり遠出したときのインフラが……。結局、そこに行き着いてしまうのです。クルマのデキがいいだけに、実に惜しいです。

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