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FRONTIER POWERED BY MSIコラボモデル「FRMFPB850W/C」レビュー

ゲーミングPCはパーツ単体で買うよりBTOが安いのは本当? 4Kゲームも快適プレーの裏配線ピラーレスPCでじっくり検証

2026年10月24日 11時30分更新

文● 石川ひさよし 編集●三宅/ASCII
提供: エムエスアイコンピュータージャパン

 パーツは星の数ほどあり、デザインもさまざま。そこから厳選し、組み合わせて1台を組み上げるのは自作PCの楽しみのひとつであるが、人によっては選択肢が多すぎて迷子になってしまうこともある。そこをお任せするならBTOパソコンというプランがある。BTOパソコンも今やクリアサイドパネルモデルが普通にあり、各社こだわりの外観を競っている。ただ、BTOパソコンはコスパのニーズが高いもの。コストよりもさらなる見た目を重視したい方もいるだろう。そこでBTOパソコンの中でも、メーカーコラボモデルという選択肢を紹介しよう。

FRONTIERのMSIコラボゲーミングPC FRMFPB850W/C 外観

FRONTIER「FRMFPB850W/C」 受注生産で価格は51万9800円(10月21日時点)

 今回紹介するのはFRONTIERのMSIコラボモデル、MFPシリーズの「FRMFPB850W/C」。パフォーマンスでは4Kゲーミング向けのハイエンドゲーミングPCであり、見た目では人気のホワイト、トレンドのピラーレス、プラスアルファで背面コネクタと、性能にも見た目にも妥協を許したくない方向けの製品だ。

OS Windows 11 Home 64bit版
CPU AMD Ryzen 7 9800X3D
CPUクーラー 【MSI製】MAG CORELIQUID I360 White
チップセット 【MSI製】AMD B850
グラフィック 【MSI製】MSI RTX5070Ti 16G VENTUS 3XPZ OC
メモリ 32GB(32GB×1)DDR5
SSD 【MSI製】1TB M.2 NVMe SSD「SPATIUM M461」Gen4
ケース 【MSI製】MAG PANO 110R PZ WHITE
電源 850W ATX電源 80PLUS PLATINUM

最新PCトレンドをこれでもか!と取り込む見た目120%ゲーミングPC

 BTOパソコンメーカー同様に、FRONTIERのゲーミングPCも、パフォーマンスやデザイン別に分類されている。そこから紹介しておこう。まず、FRONTIERのゲーミングPCは、「FREX∀R」(フレクサー)をはじめいくつかのシリーズで展開されている。パフォーマンスはCPU、GPUといったところを中心に、デザインでは冷却重視、見た目重視といったケースの違いや、女性ゲーマー向けのホワイト&カワイイ系デザインを取り入れたものなどが用意されている。

 通常モデルの場合、見栄えは重視しつつも製品ごとに目標価格というものがある。さまざまなメーカーのパーツから最適なものを厳選することで、デザインと価格を両立するのはさすがBTOメーカーというもの。一方で、厳選となると全体としてのまとまりはあるものの、ここのパーツはA社、ここのパーツはB社といった具合でチャンポンになる。一方、メーカーコラボモデルは、目に見える部分ほとんどがメーカーで統一されることになる。さらにまとまりがよくなると言えばよいだろうか。

 それではFRONTIERのMSIコラボモデルに進もう。FRONTIERのMSIコラボモデルには2つのシリーズがある。「MFPシリーズ」、「MFGシリーズ」だ。

 各シリーズでCPU、GPUなどのバリエーションもあるとして、シリーズの骨格となる部分はケースであり見た目にある。MFPシリーズは、フロントからサイドにかけてクリアガラスパネルを採用、柱(ピラー)がない「ピラーレスケース」を採用している。内部のパーツをさまざまな角度から眺められる、現在トレンドの「魅せるケース」だ。もうひとつのMFGシリーズは、フロント、サイドがクリアガラスパネルという点では同じだが、ピラーがある伝統的デザインかつフロントにファンを置く、いわば冷却重視のコンセプトである。

 その上で今回のFRMFPB850W/Cは、MFPシリーズの上位構成で、ホワイトモデルになる。ほぼ同じスペックでブラックモデル「FRMFPB850B/B」もあるので、ブラックがお好みならこちらも要チェックだ。ホワイトモデルは以降、写真とともに紹介していくとして、ブラックモデルもただブラックというわけではなく、なかなかよいセンスで選ばれているので、気になる方は製品サイトをチェックしてみてほしい。

 それではFRMFPB850W/Cの外観、内部、パーツについて、いろいろな角度から見ていきたい。まずは外観、ケースからだ。ケースはMSI「MAG PANO 110R PZ WHITE」。単体では国内DIY市場で正規展開しておらず、実はかなりレアなPCケースだ。

ピラーレスクリアガラスパネル外観
ピラーレスクリアガラスパネル外観

フロントとリアを見たところ

外観写真
外観写真

両サイドから見たところ

 ご覧のとおり、フロント、左サイドはクリアガラスパネルだ。そしてこれが交わる部分にピラーがないため、ピラーレス型と呼ばれる。ピラーという障害物がないことで、ケース内すべてを見渡せる。この空間的広がりは、机の上の圧迫感も緩和してくれる。機会があれば店舗で通常ケースとピラーレスを見比べてみるとよいだろう。

 サイズ感としてはミドルタワーに分類される。ATXマザーボードが搭載できるケースサイズだ。BTOパソコンではコスパのよいmicroATXモデルが多いところ、ATXモデルの本製品はそれと比べて大型になるが拡張性はより高い。外観でもうひとつポイントになるのはフロントインターフェース。通常ならフロント、あるいはトップに設けられることが多いが、本製品は左側面下部にある。魅せるPCは机の上に設置する前提で、そのポジションからもっとも抜き挿ししやすい場所に配置したのだろう。

左側面下部に配置されたフロントインターフェース部

机上レイアウトでベストな位置にフロントインターフェース

 続いて冷却。ファンはケースに4基、水冷ラジエーターに3基と、見える部分だけで計7基搭載されている。すべてホワイト&LED内蔵だ。なお、4基のケースファンのうち、右側面に縦並びで3基搭載されているものについてはいわゆるリバースファン仕様。ファンが正面を向いているが、吹付け方向で吸気の役割を担っている。

 イルミネーションは先ほど紹介した7基のファンのLEDのほか、水冷CPUクーラーのヘッド部分、そしてケース下部(電源カバー部分)にライン状のLEDストリップとして搭載されている。MSIのユーティリティ「MSI Center」の「Mystic Light」から、光らせ方や発光色の制御ができるほか、フロントインターフェースの並びにあるLEDボタンからも制御可能だ。もちろん常時消灯にもできる。

ファンや水冷ヘッドが鮮やかに光るLED発光の様子

LED発光の様子。光らせ方や色については設定可能

 水冷CPUクーラーは36cmクラスのMSI「MAG CORELIQUID I360 / WHITE」。ヘッドのミラー内にイルミネーションを搭載するほか、デザイン的特徴としてはラジエーターファン用のカバーが挙げられる。ファンのフレーム部分は無骨に見えがちだが、このカバーがうまく隠してくれる。この流れでCPUを紹介しておこう。FRMFPB850W/Cで搭載されるのはRyzen 7 9800X3Dだ。3D V-Cacheを搭載する8コア(CCDが1基)モデルなので、まさにゲーミング向きと言えるだろう。

ラジエーターファン側面にカバーを備えたMAG CORELIQUID I360 WHITE

36cmクラスの簡易水冷CPUクーラー。言われないと気づかないが、ファン側面にカバーが装着され、スッキリした見た目を実現している

 マザーボードはMSI「B850 GAMING PLUS WIFI PZ」。シルバーをメインとしたカラーリングで、ホワイトPCによく馴染んでいる。そしてポイントは「背面コネクタ」仕様であるところ。マザーボードに電源供給するためのコネクタ、フロントインターフェース用のコネクタなどは、マザーボード裏面に移設されており、コネクタも接続するケーブルも表面からは見えない仕様だ。スッキリ感はかなり高い。

配線が表面に露出しないProject ZERO対応背面コネクタマザーボード

マザーボード左上のEPS12V、右上のATX24ピンなど、配線が露出しない背面コネクタ(Project ZERO)対応のマザーボード(ケースも)

 メモリは、FRMFPB850W/Cの見た目の中で、唯一気になったところだ。搭載されているのは、32GB×1枚で緑基板のスタンダードメモリである。とはいえここは仕方のないこと。現在、きわめて高騰していることはご存知のとおりだ。FRONTIERとしては、ゲーミングとして最低限必要な容量を提供しつつ、できるだけ価格を抑えるという現実的なコンフィグを目指したのだろう。メモリ自体はユーザーによる交換可能なパーツだ。気になる方は、流通や価格を見つつ、換装すればよいだろう。

標準搭載されている32GB×1枚のグリーン基板DDR5メモリ

メモリは32GB×1枚、グリーン基板のものになる。気になるという方は、ホワイトのメモリ、2枚セットのメモリに交換するのもあり。メモリはご自身での最初のカスタマイズに適しているだろう

 ストレージはNVMe SSDで1TB。MSIコラボモデルとして同社の「SPATIUM M461 PCIe 4.0 NVMe M.2」を採用している。シーケンシャルアクセスでリード5GB/s、ライト4.2GB/sとされているので、PCI Express Gen4のメインストリームクラスと言えるだろう。ハイエンドのような圧倒的な速度はないものの、実際のOSやゲームにおいてはシーケンシャルアクセスがすべてではないので、十分な速さと言える。ただまあ、M.2 SSDの悲しいところで、M.2ヒートシンク下に隠されてしまっている。

 ビデオカードはMSI「GeForce RTX 5070 Ti 16G VENTUS 3X PZ OC」を採用している。もちろんホワイト(シルバー)モデルだ。ターゲットとなる解像度はWQHD~4K。ハイエンドゲーミングと呼んで差し支えないだろう。また、見た目でもうひとつ、補助電源の12VHPWRが表に露出していないところもポイントだ。配線なしというわけではなく、端子とケーブルは、ビデオカードのPCI Expressスロット側の内部スペースにうまく隠されている。

12VHPWR補助電源端子とケーブルが隠されたMSI製RTX 5070 Tiビデオカード

見た目はマザーボード紹介部分を参考にしていただくとして、12VHPWR端子とケーブルを隠しているのが見た目におけるもうひとつの注目点

 最後に電源。Ryzen 7 9800X3D、GeForce RTX 5070 Tiというハイエンドパーツの組み合わせに対して、850Wという十分な最大出力を確保している。変換効率も80PLUS Platinum認証で、日本製コンデンサ仕様のものとされる。

 ほか、BTOパソコンではキーボード、マウスがセットとなるモデルもあるが、FRMFPB850W/Cの標準構成ではなしとなる。必要ならカスタマイズ時に追加する格好だ。

 ここでBTOカスタマイズ項目を見ておこう。PC本体内ハードウェアで選択できるのはストレージと電源。ストレージは、メインSSDの容量が標準1TBのほか2TB、追加搭載用のSSDは1TBまたは2TB、HDDはグレード違いの容量2TBが2モデルといった選択肢だった。とはいえストレージも高騰しており、安定入荷が難しく、タイミング次第で異なる選択肢になる場合もあると思われる。電源は、標準の850Wのほか、1000W、1200Wの選択肢が用意されていて、たとえば次のタイミングで上位GPUに載せ替えたいといったプランなら、大出力電源を選んでおけば追加コストを抑えられるイメージだ。

 また、OS(Windows 11 HomeまたはPro)、オフィスソフト(Office Home and Business 2024の有無)、セキュリティソフトのバンドルといったソフトウェアのカスタマイズや、マニアックなところでCPUクーラー用グリスの銘柄を選べるカスタマイズが用意されている。ゲーミングデバイスやモニター、スピーカー・マイク、配信者向けのキャプチャユニットなど、本体と同時購入できるオプションも豊富なので、ゲーミングPCがはじめてという方も一式まとめて購入可能だ。

10Gbps USB Type-CやWi-Fi 7アンテナ端子を備えたバックパネルインターフェース

バックパネル部の端子も豊富。BIOS更新ボタンや10Gbps USB Type-C、Wi-Fi 7も利用できる

防塵フィルター構造
防塵フィルター構造

各部にフィルターなどを備える

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