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運転免許証の画像が流出! 勝手に借金される前に知っておきたい「不正利用防止の届け出」

2026年10月09日 07時00分更新

本人確認書類まで漏えいしてしまう時代に!

運転免許証の画像が漏れると何が起きる?
借金や口座開設に悪用される恐れも

 現在、国内企業への不正アクセスによる個人情報漏えいが多発しています。特に大きな注目を集めているのが、カーシェアリングサービス「タイムズカー」からの漏えい情報に本人確認書類が含まれていたこと。

 具体的には運転免許証のほか、現住所確認書類や学生証、家族確認書類などの画像です。約660万アカウント分の情報漏えいが確認され、そのうち約160万アカウント分には本人確認書類の画像も含まれていたことが判明しています。

 これが大きな話題となっている理由は、運転免許証には顔写真、氏名、生年月日、住所、免許証番号という、個人を特定するための重要情報が含まれており、これを悪用することでさまざまな不正が可能になる恐れがあるからです。

 わかりやすいのは金銭に直結するサービスで成りすましに使われてしまうケースでしょう。

 たとえば消費者金融などで勝手に借入された末、ある日突然、督促状が届くリスクがあります。銀行や暗号資産交換業者の口座を勝手に開設されるリスクも考えられます。こうした口座が特殊詐欺の振込先やマネーロンダリングに悪用された場合、名義人として事情を確認されたり、場合によっては本人が正規に利用している口座にも影響が及んだりする恐れがあります。

 また、携帯電話回線の契約に使われてしまうと、見知らぬ利用料金の請求が届くほか、回線が悪用されるとやはり警察の捜査を受ける可能性が出てきます。

 つまり、本人確認書類が悪用されると、金融サービスなどを中心に、身に覚えのない契約や金銭的な被害に巻き込まれるリスクが生じるのです。いったん流出した個人情報を取り戻すことはできません。しかし、だからといって何もできないわけではありません。実は、ここからでも始められるセキュリティ対策が存在するのです。

大規模な情報漏えいを受け、内閣府の個人情報保護委員会からも事業者に情報管理の徹底を呼びかけています

漏れてしまった個人情報は取り戻せない。
でも、悪用を防ぐための手段がある

運転免許証などの本人確認書類が流出しても、悪用のリスクを減らすためにできる対策があります

 運転免許証画像漏えいのリスクが取り沙汰されるなか、注目を集めているのが株式会社 日本信用情報機構(JICC)です。JICCは個人のローンやクレジットカードに関する信用情報などを管理している金融庁指定の指定信用情報機関。カードやローンの加盟会社は、このJICCのデータベースを照会して利用者の返済能力や他社での借入状況を確認しています。

 そして具体的に注目を集めているのがJICCの「不正利用防止の届け出(本人申告コメント登録)」。これは消費者が運転免許証をはじめとする身分証明書の紛失や情報漏えいなどの被害に遭った際、JICCの信用情報に「名義悪用のリスクがある」という注意喚起コメントを登録できる制度です。

 コメントを登録すると、加盟会社がローンなどの審査でJICCの信用情報を照会した際、本人申告コメントも確認できるようになります。加盟会社が名義悪用のリスクを把握し、より慎重な本人確認や与信判断を行うための参考情報として活用される仕組みです。必ずしも不正利用を防げるわけではありませんが、第三者による成りすまし被害のリスクを軽減する効果が期待できます。

 本人申告コメントは、JICCのスマホアプリまたは郵送で登録できます。手数料はスマホアプリが700円、郵送が1111円(税込)で、登録期間は5年間。運転免許証などの現物が手元にあっても、画像などの情報が流出してしまった場合は「名義の悪用防止」として登録できます。詳しい手続きはJICCの公式サイトで確認してください。

 なお、国内にはJICCのほかにも、CIC(シー・アイ・シー)、全国銀行個人信用情報センターという信用情報機関が存在します。これら3機関では本人申告情報などを相互に利用できる仕組みがあるものの、加盟会社が必ずしも他機関の情報を確認するとは限りません。JICCでは、より広く注意喚起するため、各信用情報機関への登録を推奨しています。

運転免許証などの紛失・盗難だけでなく、画像が流出した場合も本人申告コメントを登録できます

 今回のタイムズカーの件に限らず、運転免許証などの本人確認書類が流出してしまった場合は、JICCの「不正利用防止の届け出」を思い出してください。すべての不正利用を防げるわけではありませんが、第三者による名義悪用のリスクを軽減するために、今からでもできる対策のひとつです。

 もちろん、届け出をすれば万事解決というわけではありません。不審なメールやSMS、身に覚えのない契約や請求にも引き続き注意が必要です。漏えいしてしまった情報は取り戻せなくても、その後の被害を抑えるためにできることはあるのです。

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