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誘惑に勝てず「Xiaomi 18 Fold」を自腹買い!? 巨大EVから限定アイスまで、シャオミ本社潜入レポート

2026年10月06日 17時00分更新

 日本のスマートフォン市場でも着々と存在感を高めているシャオミの本社を訪問した。中国・北京市の郊外にある本社は、高層ビルが立ち並ぶ近代的な敷地の中に、開発拠点だけでなくショールームやシャオミストアも設けられている。

 来場者はシャオミの最新製品を体験できるだけでなく、スマートフォンなどをその場で購入することも可能だ。筆者も誘惑に負けて、つい最新の折りたたみモデル「Xiaomi 18 Fold」を購入してしまった。

北京のシャオミ本社

最新スマホも買えるシャオミストア

 本社内のシャオミストアには、最新のスマートフォンやウェアラブル機器をはじめとする各種IoT製品に加え、スマートTVや小型家電なども並んでおり、気に入った製品はその場で購入できる。さらに上の階にはショールームが設けられており、シャオミ製品を実際に体験することも可能だ。わからないことがあればスタッフが親切に説明してくれる。

 中国語と英語が基本だが、翻訳アプリを使いながら、身振り手振りで製品の特徴を教えてくれるのだ。

最新折りたたみの「Xiaomi 18 Fold」もストアに展示

 スマートフォンは最新モデルを中心に展示されている。今回の訪問日は背面ディスプレーを備えた「Xiaomi 18 Pro」シリーズの発表会当日で、店舗には夜になって実機が並んだ。一方、9月7日に発表された折りたたみモデル「Xiaomi 18 Fold」はすでに販売中で、4色のカラーバリエーションすべてを自由に触ることができた。

スタッフによる細かな説明も受けられる

 なお、この店舗はタックスリファンド(離境退税、いわゆる免税)の対象店となっており、200元(約4700円)以上を購入すると、後述するように中国出国時に空港で税金の払い戻しを受けられる。還付率は9%だ。

ほとんどの商品がタックスリファンドの対象だ

 筆者はすぐにでもXiaomi 18 Foldを買いたかったが、「まずはシャオミのエコシステムを体験してください」というスタッフの案内で、上のフロアにあるショールームへ向かうことにした。ショールームの入り口のドアにはシャオミのスマートロックが設置されており、シャオミの家電がスマート化されていることを、さっそく体験できるわけだ。

 スマートフォンアプリ「Mi Home」や指紋認証でロックを解除できるほか、上位モデルは音声や顔認証にも対応している。

スマートロックを開けてショールームへ

「Human×Car×Home」のスマートエコシステムを体験

 ショールームには、シャオミが中国で展開している最新家電が展示されている。一部のモデルは日本など海外でも販売されているが、さすがは地元・中国だけあって、冷蔵庫などの大型家電も展示されている。スマートTVもかなり大型のモデルが並んでいた。

 日本ではシャオミのTVは「価格の安いスマートTV」という印象が強いが、中国では他のスマート家電と連携でき、音声操作にも対応。リビングの中心に位置するスマートハブ的な存在になっている。

リビングの中央にスマートTV、さらにエアコンなども展示

 ベッドルームでは、ベッドサイドのライトやエアコン、スマートカーテンが連動しており、スマートフォンでの操作やタイマー設定によって複数の家電が自動的に動作する様子がデモされた。たとえば、朝になるとカーテンがゆっくり開き、ライトが消灯し、さらにスピーカーからは爽やかな音楽が流れる。こうした一連の動作が自動化されているのだ。これが可能なのは、すべてのスマート家電がスマートフォンアプリ「Mi Home」につながっているからだ。

ベッドルームでも家電が連携して動く

 家電展示の次のエリアでは、EVの主要コンポーネントが紹介されていた。車体フレームやモーター、バッテリーパックなどが実物で展示されており、EVの仕組みをわかりやすく理解できるようになっている。実は1階のシャオミストアにも現行モデルのEVが展示されており、シャオミが掲げる「Human×Car×Home」というスマートエコシステムを実際に体験できる。なお、今回はEVの工場も見学したので、その模様は別記事で紹介する。

EVコンポーネントの展示もある

1階のストアにはEVの展示もあった

 このエリアには、シャオミの歩みを振り返るパネル展示も設けられている。今や世界第3位のスマートフォンメーカーへと成長したシャオミだが、その創業は2010年にさかのぼる。

 シャオミの創業日は2010年4月6日。この写真は、その日にCEOの雷軍(Lei Jun)を中心とする14名の創業メンバーが、北京・中関村のオフィスで撮影したものだ。テーブルには炊飯器と「小米粥」が置かれている。ちなみに「小米」は中国語で「小さな穀物」を意味し、雷軍CEOはこの社名に「小さなものにも大きな力が宿る」という仏教の教えを重ねたと語っている。

 この思想は「佛觀一粒米,大如須彌山(仏は一粒の米を須弥山のごとく大きなものと観る)」という経典の一節に由来し、謙虚な始まりから世界的企業へと成長するという理念を表している。

創業日に撮られた創業メンバーの写真

 また、HTC製スマートフォンの写真も掲示されていた。実はシャオミは、創業当初からスマートフォン本体を開発していたわけではない。最初に手がけたのは、市販のAndroidスマートフォンをより快適に動作させるためのカスタムROM「MIUI」の開発だった。

 2010年当時のAndroidは動作が重く、ユーザー体験も十分とは言えなかった。そこでシャオミは独自にOSを改良し、軽快で使いやすいインターフェースを備えたMIUIを開発。ユーザーがHTCなどのスマートフォンにインストールすることで、よりスムーズな操作性を実現したのである。

シャオミは他社スマホ向けカスタムROMの開発からスタート

 MIUIを搭載した自社製スマートフォン「Xiaomi 1(小米手機1)」が発表されたのは2011年8月16日。初代MIUIの公開からちょうど1年後のことだ。販売価格は1999元(当時のレートで約2万5000円)という破格の設定だった。アップルやサムスンの最上位モデルの半額以下ながら、動作は同等に快適で、ユーザーから高い評価を得た。

 その結果、中国国内で爆発的な人気を呼び、ここからシャオミのスマートフォンの快進撃が始まる。もっとも2015年には一度、成長の壁にぶつかることになる。しかし、その経験を糧に事業を再構築し、現在のグローバルブランドとしてのシャオミへと進化していったのである。

1999元でXiaomi 1を発表した雷軍CEO

シャオミ本社でしか食べられない「シャオミアイス」

 高層ビルが複数並ぶシャオミ本社では多くの従業員が働いており、その規模に合わせて食堂も広く整備されている。一般的なチェーン店も入っており、社員だけでなく来訪者も利用しやすい造りだ。来訪者向けには専用の個室も用意されており、今回はその部屋で食事をとった。

 テーブルに置かれた箸には「2010」と「2018」という数字が刻まれている。これは、シャオミが創業した2010年と、香港証券取引所に上場した2018年を表しているという。

レストランの食器と箸。端にはそれぞれ数字が入っている

 さて、食堂でのちょっとした楽しみが「シャオミアイス」だ。本社の食堂でしか販売されていない限定品で、館内の一角に置かれた冷凍ショーケースで売られている。購入方法は中国では一般的なスタイルで、ガラス扉に貼られたQRコードをスマートフォンで読み取って決済を済ませると、扉を開けて中のアイスを取り出せる仕組みだ。

シャオミアイスを購入

 アイスはストロベリーアイスクリームと濃厚ミルクキャラメルアイスクリームの2種類。どちらもシャオミのマスコットキャラクター「米兔(Mitu)」をモチーフにしたデザインになっている。どちらも美味しかったので、本社を訪れたらぜひ両方味わってほしい。

米兔をモチーフにしたデザイン

うれしくて2つともいただいた

シャオミストアでXiaomi 18 Foldを購入

 せっかく本社のシャオミストアに来たこともあり、筆者は訪問前から何か買おうと決めていた。Xiaomi 18 Proシリーズの発表会の後、夜にもう一度ストアを訪れたが、発表会直後から販売が始まっており、さっそく店内で購入するお客さん(おそらく社員の方)の姿も見られた。

 筆者が購入したのは、シャオミ初の横長ワイドタイプの折りたたみモデル、Xiaomi 18 Foldだ。支払い方法はWeChat PayやAlipayのほか、一部の海外発行カードにも対応するとのこと。筆者は現金とAlipayを併用して支払った。

購入したXiaomi 18 Fold

 なお、タックスリファンドを受けるにはパスポートを提示して、還付申請書類を作成してもらう必要がある。スタッフは手続きにやや不慣れな様子だったものの、外国人来訪者も多いため、手続き自体は日常的に行なわれているようだった。

 ただし、これは中国の一般的な退税(Tax Free)対象店でも同様なのだが、書類の作成には30分程度、場合によってはそれ以上かかることがある。購入を予定している場合は、時間に余裕を持っておくのが賢明だ。また、購入した商品はその場で開封してはいけない。出国時に空港の税関で確認を受け、出国後に初めて開封できる仕組みとなっている。

開封していいのは出国後だ

 北京の空港で還付を受ける場合は、出国前に税関カウンターで、店舗で受け取った還付申請書類と未開封の商品、パスポートを提示して確認を受ける必要がある。その後、出国審査を通過してから、今度は退税カウンターで再度書類と商品を提示すると、還付金が現金で払い戻される仕組みだ。中国の空港では一般的な流れだが、前述のとおり書類の確認に時間がかかることもあるため、当日は余裕を持って行動したい。

 なお、万が一出国前に税関へ寄り忘れてしまった場合でも、時間はかかるが、退税カウンターで税関職員を呼び出してもらい、確認を受けることができる。

北京の空港の退税カウンター

 シャオミ本社への訪問は、エコシステムを実際に体験できるショールームや、本社限定の「シャオミアイス」を味わえる食堂など、随所に同社らしさが感じられる充実した内容だった。さらに、最新のスマートフォンをその場で購入できるのも魅力で、ブランドの世界観を丸ごと体験できる貴重な機会となった。

 シャオミという企業の勢いと文化を肌で感じられる、満足度の高い訪問であった。

夜になっても、シャオミ本社では多くの人が働いていた

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