市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 9月26日~10月2日
ITフリーランスの9割「AI時代への対策を実践」/内部不正が上場企業の約4割で発生/“静かな退職”に2つの類型を発見、ほか
2026年10月05日 08時00分更新
本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。
今回(2026年9月26日~10月2日)は、AIの登場で進む国内企業のデジタル化、企業の内部不正に関する実態調査、AI時代にITフリーランスが感じる危機感と対策、法令対応で急成長した電子請求書受取サービス市場、“静かな退職”と呼ばれるミニマムな働き方の詳細な分析と原因、対処法についてのデータを紹介します。
[AI] 国内企業のデジタル化とAIへの期待、「新たなビジネス価値創出」にシフト中(ガートナージャパン、10月1日)
・AIへの期待は依然「社内プロセスの最適化や省力化」が最多
・ただし、新たなビジネス価値創出に対する関心の高まりも見られる
・「クラウド型IoTプラットフォーム」の導入率が昨年比5ポイント増
従業員500名以上の国内企業を対象に実施した、デジタル化の推進状況やAIへの期待についての調査より。生成AI/AIエージェントに期待するものは、依然として「社内プロセスの最適化や省力化」(43.4%)が最多だが、「システム開発工程の効率化」(25.7%)や「新たな製品やサービスのアイデア出し」(23.5%)が続くなど、新たなビジネス価値創出に対する関心も高まっている。また、デジタル化関連テクノロジーの導入状況では、「クラウド型IoTプラットフォーム」のビジネス導入率が35.0%と、昨年から約5ポイント増加。評価/検証中の企業も含めると59.8%となり、IoTへの関心の高まりがうかがえる。
⇒ これまで「既存業務の効率化」からなかなか脱却できなかった日本企業のDXが、新たな段階へと進みつつあるようです。同社プレジデントアナリストの池田武史氏は、「企業のデジタル化はAIの進化で大きな飛躍を見せて」おり、今後は「AIを前提とした革新的なサービスの設計をどう進めるかが重要になる」とコメントしています。
[コンプライアンス] 4割近くの上場企業が過去3年間に内部不正を経験、課題は「実効性のある仕組み」(KPMG Forensic & Risk Advisory、9月28日)
・「過去3年間に不正が発生した」国内上場企業は37%、2年前から5ポイント増加
・不正対策の制度や仕組みが用意されていても、その「実効性」が課題
・損害額1億円以上の内部不正、実行者の7割を「役員」「管理職」が占める
国内の上場企業388社を対象に実施した、企業の内部不正に関する実態調査より。過去3年間に国内外グループ企業のいずれかで「不正が発生した」企業は37%を占め、前回調査(2024年)の32%から5%の増加。不正発生の根本原因として「牽制機能の低下または形骸化」(54%)や「属人的な業務運営(業務のブラックボックス化)」(52%)を挙げる企業が半数を超えており、「不正を防ぐ制度や仕組みの整備」から「その実効性をどう確保するか」へと課題の重心が移っている。またサードパーティリスク管理においては、「再委託先や孫請先等の把握が不十分」とする回答が49%を占めており、サプライチェーン全体での管理体制の弱さも浮き彫りになっている。
⇒ 内部不正の効果的な検知に向けて期待されるのが、データ/AIの活用です。同調査でも「データ分析を活用した不正検知に関心がある」は86%と高い割合に達しています。ただし、現状でそれを実施しているのは17%にとどまり、このギャップ解消が課題と言えそうです。
国内上場企業における不正の発生割合(出典:KPMG Forensic & Risk Advisory)
データ分析を活用した不正検知の取り組み状況(出典:KPMG Forensic & Risk Advisory)
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