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AMD「Ryzen AI Embedded X100」のリアルタイムAI制御が、Jetsonの弱点であるCPU性能を突く

2026年09月21日 12時00分更新

ピーク性能より「バランス」重視
Jetson比較に見るAMDの勝算

 もう一つロボティクス関連では、NVIDIAのThor T5000とKria AI(X100)の性能を比較した結果も示されている。純粋なピーク性能という意味では、Jetson Thor T5000は2070TFlops(FP4)で、50TOPSのX100では太刀打ちできない計算になるのだが、問題はピーク性能よりバランス、とAMDは主張するわけだ。

Open Navigationのベンチマークと、Mimikの結果。ただMimikを使うようなケースがロボティクスで主流か? というとやや違う気もする

 フィジカルAI=ロボティクスではない(ロボティクスはフィジカルAIのごく一部でしかない)が、冒頭のドローンの話ではないが、現状もっともフィジカルAIを必要とする市場となっている。それもあって今回AMDはRobotics Development Platformを用意するとともに、そこに向けてソフトウェアの提供も開始している。

Core SDKはロボティクスに必要な基本的なソフトウェアを提供し、その上でフィジカルAIに特化したPhysical AI SDKを利用してアプリケーションを構築する

 将来的には自動車産業や宇宙事業、健康管理などのさまざまな分野向けのソリューションも出てくるのだろうが、まずはロボティクスに焦点を絞るという格好だろうか。

 ちなみに、前のページでKria K26を紹介したが、実はAMDはKria K26をベースにしたKria KR260 Robotics Starter Kitを2022年に発表している。このキットは現在も販売されており、今回のRobotics Development Platformとはどういう位置付けになるのかを確認したのだが、Kria AI Robotics Development Platformは言わば脳にあたる全体の制御を行ない、個々のコンポーネントの制御にはKria KR260 Robotics Starter Kitが適しているという返答であった。

個々のコンポーネントの制御(モーターなど)はFPGAを使って直接制御するのが効果的だが、全体の制御はやはりCPUとNPU(やGPU)を組み合わせるのが最適、というのが現時点でのAMDの主張である

 記事の冒頭で示したように、AMDは2035年のフィジカルAI向けチップ市場が2000億ドルに達すると見込んでいるが、現時点でのフィジカルAIの市場はまだ小さいままである。ただ今後はこの市場が急速に伸びるし、こうした場面ではCloudベースのAIはレイテンシーの観点で現実的ではない。そこに向けて今のうちから製品を用意する、というのが今回のECSにおけるフィジカルAIに向けたメッセージであった。

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