OpenAI「GPT-6 Astra」驚異の進化 “未知に挑む力”人間超える
2026年09月04日 09時35分更新
“未知の領域に挑む”能力でも、いよいよAIが人間を超えてきた。OpenAIは9月3日、AIモデル「GPT-6 Astra」を発表。「ARC-AGI-3」では99.9%を記録し、人間より少ない操作回数で多くの課題を攻略した。ChatGPT Plus、Pro、Business、Enterprise、APIに、今後数日で展開する。
前モデルからさまざまな性能が飛躍的に向上しているが、特筆すべきはARC-AGI-3の99.9%だ。ARC-AGI-3は、ゲームのような課題を通じ、説明のない未知の環境を探索し、ルールや目的を推測して、計画を立てながら攻略できるかを確かめるもの。Astraは人間がクリアした際の中央値より少ない操作回数で96%のステージを解き、平均操作回数も人間より51.7%少なかった。
ただし、まだAGIを達成したとは言えない。スコアはOpenAI向けに推論状態を保持する「Provider Adapter」を使ったもので、共通条件のStandard harnessでは最高62.7%だった。ARC Prizeも、ARC-AGI-3は閉じた環境を使う限定的な評価で、ベンチマークの飽和は「AGI達成の証明ではない」とする。
それでも、AstraがARC-AGI-3をほぼ攻略してしまったことで、少なくとも「未知の環境を理解し、試しながら攻略する」という能力では大きな節目を越えたと評価できる。
ほかのベンチマークでは、ソフトウェア開発などを測る「Terminal-Bench 4.0」は57.9%で、Claude Fable 5.1の55.8%、GPT-5.6 Solの37.3%を上回っている。科学研究の「Terminal-Bench Science 0.1」では64.6%、数学の「FrontierMath Tier 4」では97.6%を記録した。
サイバー能力を測るベンチマーク「ExploitBench」では100%という驚異的なスコアに達した。OpenAIはAstraを同社の安全基準で「Critical」のサイバー能力に達したモデルとして、高度な攻撃につながる要求には制限を設けるとしている。
OpenAIは創業以来、AGI達成をミッションとして研究を続けてきた。Astraがゴールに到達したわけではないが、AGIの条件とされてきた能力の一部がベンチマーク上では飽和しはじめた形だ。今後焦点になるのは「AGIを達成したかどうか」という数値上の話よりも、AIが実際にどれだけ複雑なタスクを処理できるのか、そして、その能力を人間が制御できるかだ。
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