ブラウザ操作もAIに丸投げ! 面倒なウェブ作業は「Claude in Chrome」にお任せ。さらなる時短テクも紹介
2026年05月22日 09時00分更新
本連載は生成AIをこれから活用しようとしている方たちのために、生成AIの基本やコピペしてそのまま使えるプロンプトなどを紹介。兎にも角にも生成AIに触り始めることで、AIに対する理解を深め、AIスキルを身に着けて欲しい。第59回はClaude in Chromeでブラウザ作業を効率化する方法を解説する。
Chromeの拡張機能でウェブ上の情報をまとめられる
ブラウザでの作業は、意外と手間がかかることが多い。複数のページを開いて情報を探す、内容を要約する、項目を比較する、フォームに入力する、別のサービスへ転記するなど、ひとつひとつは難しくなくても、タブを行き来しながら手作業で進めると時間を取られてしまう。
こうした面倒なブラウザ作業をAIに任せたいなら、Anthropicの公式拡張機能「Claude in Chrome」がおすすめだ。ChromeのサイドパネルからClaudeを呼び出し、開いているページや複数タブの内容をもとに、情報収集や要約、比較、入力補助、スプレッドシートへの転記といった作業を依頼できる。
今回は、Claude in Chromeの基本的な使い方について解説しよう。
Claude in Chromeをはじめるには、まずは、デスクトップ版のGoogle ChromeからChromeウェブストアにアクセスし、拡張機能の「Claude」をインストールする。インストール後は、ブラウザ右上のパズルアイコンからClaudeをピン留めしておくと、ワンクリックで起動できるようになる。
現在は、有料プランであればClaude in Chromeを利用できるようになっている。しかし、月額20ドルのProプランでは高速応答に特化した「Haiku 4.5」モデルしか動作しない。複数のステップを要する複雑な調査や作業を任せるために「Sonnet 4.6」や「Opus 4.7」を使いたい場合は、MaxやTeam、Enterpriseプランの契約が必要になる。
Claude in Chromeの真骨頂は複数タブをまたがって作業できること
追加されたClaudeのアイコンをクリックすると右側にチャットウィンドウが開く。ここに、頼みたい作業を日本語で入力すればいい。まずは、Claude in Chromeのウェブページに何が書いてあるのか3行でまとめてもらおう。
プロンプトを入力すると、Claudeが何をすべきなのか考え、プランを提示してくる。問題なければ「プランを承認」をクリックしよう。
それでは具体的な使い方を紹介しよう。画面について質問するだけなら他のAIでもできるが、Claude in Chromeの真骨頂は自らウェブページにアクセスしたり、複数タブをまたがって作業できることだ。
例えば、導入予定ツールの候補3社の料金ページを別々のタブで開いているとする。ここでサイドパネルからClaudeを呼び出し、次のように指示してみよう。
○プロンプト
現在開いているタブを確認し、ビジネスチャットサービス各社の料金プランとその内容を、Googleスプレッドシートに転記して比較表を作成してください。
すると、Claudeが自動で複数タブの情報を抽出し、スプレッドシートにセルの位置を考えながら入力していく。しかも、一通り入力し終わったあと、確認作業までしている。今までなら人間がタブを行ったり来たりしながら情報を探し、手作業でコピペしていた面倒な作業が、会話ひとつで完了してしまうのが便利だ。
Claude in Chromeの操作時間は短縮できる
実際に使ってみると、Claude in Chromeのウェブ操作は想像以上に時間がかかる。ページを確認し、操作手順を考え、必要に応じてクリックや入力を進めるため、ちょっとした確認作業には大げさに感じる場面もある。そこで、ページの要約や内容確認など、難しくない作業なら「クイックモード」を使うのも手だ。
クイックモードは、現時点では実験的な機能となっており、有効化する際は「Haiku 4.5」を使うか、「Opus 4.6(fast mode)」を使うかを選択できる。ただし、Opus 4.6のfast modeは追加利用分としてプレミアムレートで消費され、別の利用上限が適用される。まずはHaiku 4.5で軽い作業を試し、Claudeの動作を確認しながら使うのがよいだろう。
Claude in Chromeでは、一度うまく実行できた作業を「タスクに変換」して、あとから自動実行できるように設定することも可能だ。たとえば、特定の管理画面を開いて数値を確認する、決まったサイトの更新情報を調べる、メールやダッシュボードの内容を整理するといった作業を、毎日、毎週、毎月などのタイミングで自動実行できるようになる。
まず通常どおりClaudeに作業を実行させ、期待どおりに動くことを確認する。そのうえで「タスクに変換」し、実行する頻度や日時、利用するモデルを指定する。指定した時間になると、Claudeがブラウザ上でその作業を実行し、完了したときやユーザーの確認が必要なときに通知してくれる。毎朝の運行状況チェック、週次のアクセス数確認、競合サイトの更新チェックなど、手順が決まっている反復作業に向いている機能だ。
ちなみに、メールを送信するような重要な操作をする前には、ユーザーの確認を求められる。全自動で、メール送信までタスクを完了させてほしい時は、プロンプト入力欄にあるメニューから「確認せずに実行」を選択すればいい。
以上が、Claude in Chromeの活用法となる。とても便利なツールだが、使い始める前に押さえておくべき注意点がある。実際にブラウザを操作できるという強力な権限を持っているので、誤動作したり、悪意のあるサイトの隠しコマンド(プロンプトインジェクション)に反応してしまったりするリスクがあるのだ。オンラインバンキングや機密性の高い顧客データを扱う社内システムなどでは、利用しないようにしよう。
安全に使いたいなら、Claudeの設定で「Ask before acting(実行前に確認する)」モードをオンにしておき、AIからの確認事項をしっかりと確認するようにしよう。そうすれば、予期せぬ動作を防ぐことができる。
まだ課題はあるものの、ブラウザ作業までAIに任せられるようになってきている。まずは情報収集や入力の下書きなど、間違えても実害のない作業から試してみてほしい。想像よりずっと賢く立ち回るAIを見れば、「あの作業、任せられるかも」と思いつく可能性がある。そうなれば、AI活用レベルが一段上がることになること請け合いだ。
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