OpenAI、GPT-5.5発表 ChatGPTが“仕事を片づけるAI”に進化
2026年04月24日 13時40分更新
ChatGPTが質問に答えるAIから、仕事を片づけるAIへと着実な進化を遂げている。OpenAIは4月23日に、新モデル「GPT-5.5」を発表した。ChatGPTとCodexではPlus、Pro、Business、Enterprise向けに順次提供され、より高精度な「GPT-5.5 Pro」はPro、Business、Enterprise向けに展開される。
GPT-5.5は、コードの作成やデバッグ、オンライン調査、データ分析、文書やスプレッドシート作成、ソフトウェア操作などをまたいで、複雑な作業を進められるモデル。ユーザーが細かく手順を管理するのではなく、雑多な依頼を渡すと、モデル側が計画し、ツールを使い、確認しながら進められるように強化された。
特に性能を伸ばしているのが、コーディングとPC上の作業代行だ。GPT-5.5はTerminal-Bench 2.0で82.7%、SWE-Bench Proで58.6%を記録し、GPT-5.4より少ないトークンで高い結果を出したとしている。Codexでは実装、リファクタリング、デバッグ、テスト、検証といった開発作業を、より長く、より自律的に進められるようになっているという。
“ホワイトワーカー”としての性能も上がっている。OpenAIによると、GPT-5.5は知識労働を評価するGDPvalで84.9%、実際のコンピューター環境を操作するOSWorld-Verifiedで78.7%、複雑な顧客対応を測るTau2-bench Telecomで98.0%を記録した。文書作成、調査、情報整理、表計算、スライド作成などを扱うAIエージェント寄りのモデルになっている。
科学研究への応用も進んでいる。OpenAIは、遺伝学や定量生物学の多段階データ分析を扱うGeneBench、バイオインフォマティクス系のBixBenchで性能向上を示したとしている。また、社内版のGPT-5.5がラムゼー数に関する新しい証明の発見を支援し、Leanで検証されたという例も紹介している。
一方で、能力が上がったぶん、安全対策も強化したとしている。OpenAIはGPT-5.5のサイバーセキュリティと生物・化学分野の能力をPreparedness Framework(準備フレームワーク)上で“High”と扱い、外部専門家を含むレッドチームや追加評価をした。サイバー関連では、防御目的の利用を広げつつ、悪用につながりやすい依頼にはより厳しい制御をかける方針だ。
APIもまもなく提供予定で、価格はgpt-5.5が100万入力トークンあたり5ドル、100万出力トークンあたり30ドル。より高精度なgpt-5.5-proは100万入力トークンあたり30ドル、100万出力トークンあたり180ドルと、これまでより高額に設定されている。
GPT-5.5は、画面上の作業を理解し、コードを書き、調べ、資料にまとめる“実務の相棒”に近づくモデルだ。GPTシリーズは会話相手を脱し、ブラウザーの向こうで作業を進める“仕事相手”へと変わろうとしている。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

