第18回
アップルの新製品発売は個人情報狙いのサイバー犯罪が大流行する合図
iPhone 17を受け取るなら「不在連絡に見せかけたフィッシング詐欺&個人情報流出」に要注意
2025年09月21日 19時00分更新
慌てて不在連絡のURLをタップしないで!
アップルの新しいiPhoneが発売されました。今年は薄さ5.6mmをうたうiPhone Airといったファンの琴線に触れる新モデルが登場し、予約合戦も盛り上がりを見せたようです。当然、希望者全員が発売日に新型を入手できたわけではなく、首を長くして入荷を待っている人も多いことでしょう。
そんな人たちのもとに続々届いているのが毎年恒例、宅配業者を騙ったフィッシング詐欺です。
もしかすると、あなたのもとにも、「アップルからの重要な荷物をお届けに参りましたが、不在のため持ち帰りました。再配達はこちらのURLから設定してください。なお、48時間を超えると発送元に返送されます」といった内容にURLが添えられているメールやSMSが届くかもしれません。
アップル製品の到着を待ち望んでいる人が読んだら、慌ててURLをタップしてしまいそうな文言ですが、ちょっと待ってください。これはアップルの新製品発表・発売のタイミングを狙って不特定多数にバラまかれているフィッシングメール/SMSの典型例です。
URLをタップすると、その先にあるのはフィッシング詐欺を働く詐欺師たちが自ら作成した偽Webサイトです。再配達のためと勘違いして入力した住所・氏名・クレジットカード情報などの個人情報はそのまま盗み取られてしまいます。
なかには再配達用アプリだと偽って、スマホ内の情報を盗む不正アプリをインストールさせようとするパターンもあります。
個人情報の漏えいは最終的に金銭被害につながる恐れが高く、特にクレジットカードや銀行口座などの情報が悪用された際は、口座の一時停止やカードの再発行、各種サービスへの再登録といった面倒な手続きが必要になります。精神的にもつらい思いをすることになるでしょう。
対策は、スマホに届くSMS経由での不在連絡はまずニセモノだと判断すること。なぜなら個人に荷物を届けてくれる大手の宅配業者(佐川急便・西濃運輸・日本郵便・ヤマト運輸)は不在連絡にSMSを使っていないからです。そして、アプリのインストールを促されても従わないことも重要です。
基本的に、あなたの家の郵便受けに不在連絡票が入っていないにもかかわらずSMSやメールが届いたら「怪しい」と判断して構わないでしょう。
仮に、あなたがiPhoneの新型を待っていたとしても、不在連絡やiCloudの不具合といった内容のお知らせに一喜一憂せず、「この時期はフィッシング詐欺が大流行している」ことを思い出してください。
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