日本HPは4月11日、次世代AIPCおよび周辺機器の新製品発表会を開催した。
本発表会では同社の個人向け、法人向けノートPCおよびワークステーション、Poly周辺機器を一挙にラインアップ。
日本HP執行役員
パーソナルシステムズ事業本部事業本部長
松浦徹氏
発表会の冒頭で松浦氏は「フューチャーワークの実現をリード」というテーマに基づき、企業及び個人が生産性を高めながら生き生きと仕事をし、成長と成功を実現するためのフューチャーワークという考え方を提示。
同社はこのフューチャーワークを、AIデバイスの提供、ポートフォリオ全体でのより良い体験の提供、IT担当者向けの管理ツールの支援、そしてデータ活用のプラットフォームという4つの柱でサポートしていくと説明していた。
この発表会では、とくにAIを搭載したデバイスの提供とポートフォリオ全体でのより良い体験の提供に焦点が当てられ、個人向け、法人向け、プロフェッショナル向けの新しいAI PCが発表された。
2025年初頭に実施された発表会では、フラッグシップモデルが多くを占めていたが、今回の発表会では、メインストリームやエントリー向けのAIPCが多く発表された印象だ。
個人向けノートからはAeroシリーズなどが登場
個人向けPCからは、Omni XおよびOmni 7シリーズからラインアップ。HP OmniBook X Flip 14 AI PC（インテルモデルとAMDモデル）、そしてHP OmniBook 7 Aero 13 AI PCの計3機種が紹介された。
HP OmniBook X Flip 14 AI PC（インテル）
OmniBook X Flip 14 AI PCは、ハイブリットワーカーを支える2in1のコンバーチブル型AIPC。最新のインテルCore Ultra プロセッサー（シリーズ2） または AMD Ryzen AI 300 シリーズプロセッサーを搭載して展開される。
最大40TOPSのNPUによるAIPC体験ができるほか、2.8K OLEDタッチディスプレーなどを搭載したモデルだ。4月11日より販売開始となり、価格はインテルモデルが20万9000円～、AMDモデルが19万8000円～。
OmniBook 7 Aero 13 AI PC
一方、 OmniBook 7 Aero 13 AI PCは軽量1kg以下（モデルによる）と最長15時間30分のロングバッテリーを搭載したAIPC。
Z世代に好評という「HP Pavilion Aero 13」の後継機種となっているため、本製品も学生や社会人向けをターゲットに設計しており、モバイル性に優れた1台となっている。HP OmniBook 7 Aero 13 AI PCは4月11日より受注開始、5月以降に出荷予定で、価格は18万4800円～。
法人向けノート＆デスクトップPC
法人向けPCの新製品については、EliteBook 8シリーズのノートPCとEliteDesk 8 Mini G1a Desktop Next Gen AI PCが紹介された。
EliteBook 8シリーズは、AIワークロード用にプレミアムでモダンな新デザインに再設計。
薄型化されたデザイン、最大50TOPSのNPUによる高い電力効率とAI処理性能、そしてコンバーチブル型やクラムシェル型など多様なラインナップが特徴。
HP EliteBook 8 Flip G1i 13
とくにEliteBook 8 Flip G1i 13にはスタイラスペンを本体に収納できる機構が備わる予定だとしている。
またいずれも法人モデルのためセキュリティー面でも強化しているとし、覗き見防止機能の「Sure View5」に対応。覗き見が検出された場合はSure Viewが自動的にアクティブとなり、覗き見を防止する機能も備わっている。
さらにHP eSIM Connectモデルによる5年間のLTE通信無制限利用権も提供され、ハイブリッドワークでのAI活用をサポートする。
HP EliteBook 8 G1i 14
価格および発売日については以下を参照のこと。
HP EliteBook 8 Flip G1i 13
価格：37万3780円～ 発売日：5月下旬
HP EliteBook 8 G1i 13
価格：32万9780円～ 発売日：5月8日
HP EliteBook 8 G1a 13
価格：未定 発売日：5月下旬
HP EliteBook 8 G1i 14
価格：38万4780円～ 発売日：5月8日
HP EliteBook 8 G1i 16
価格：36万3000円～ 発売日：5月8日
EliteDesk 8 Mini G1a Desktop Next Gen AI PC
法人向けデスクトップモデルとなる「EliteDesk 8 Mini G1a Desktop Next Gen AI PC」は、同社初の次世代AIデスクトップPCであり、高いセキュリティーと省電力性能が特徴。
発表会ではデスクトップモデルではあるが自宅とオフィスどこでも持ち運べる設計にして、ハイブリットワークにも対応できるとしていた。価格は未定、発売日は7月中旬を予定している。
ワークステーションも一挙ラインアップ
プロ向けのワークステーションの新製品については、フラッグシップとなる「ZBook Fury G1i（18インチ、16インチ）」、メインストリーム向けの「ZBook X G1i」、「ZBook 8 G1i（16インチ）」、「ZBook 8 G1a (16インチ、14インチ）」などのモバイルワークステーションが発表。
加えて、「Z2 SFF G1i Workstation」、「Z2 Tower G1i Workstation」、「Z2 Mini G1i Workstation」、「Z1 Tower G1i」などのデスクトップワークステーション、計10モデルが紹介された。
HP ZBook Fury G1i 18 inch
とくにHP ZBook Fury G1i（18インチ）は、デスクトップクラスのCPUとGPUを搭載し、200WのTDP設計、高い冷却性能、Ubuntu 24.04 LTSのプリインストール、そしてHP Data Science Stack Managerによる開発環境構築の支援などが強調されていた。
価格と発売日については以下を参照のこと。
モバイルワークステーション
HP ZBook Fury G1i 18 inch
価格：72万8200円～ 発売日：6月下旬
HP ZBook Fury G1i 16 inch
価格：59万7300円～ 発売日：6月下旬
HP ZBook X G1i 16 inch
価格：40万4800円～ 発売日：6月下旬
HP ZBook 8 G1i 16 inch
価格：22万円～ 発売日：5月上旬
HP ZBook 8 G1i 14 inch
価格：21万7800円～ 発売日：5月上旬
HP ZBook 8 G1a 14 inch
価格：20万4600円～ 発売日：5月中旬
デスクトップワークステーション
HP Z2 SFF G1i Workstation
価格：19万2500円～ 発売日：6月上旬
HP Z2 Tower G1i Workstation
価格：21万8900円～ 発売日：7月上旬
HP Z2 Mini G1i Workstation
価格：24万2000円～ 発売日：5月中旬
HP Z1 Tower G1i
価格：17万9300円～ 発売日：7月中旬
Polyの新製品についても紹介
Polyの新製品については、AI技術を活用したコミュニケーションデバイスとして「Poly Voyager Legend 30/50/50 UC」のヘッドセットと「Poly Studio V12 ビデオバー」がデモを交えて紹介された。
Poly Voyager Legend 50UC
Poly Voyager LegendにはPoly Noise Block AIによる強力なノイズ除去機能が搭載され、様々な環境下でのクリアな通話を実現。
Poly Studio V12 ビデオバー
ビデオバーには、NoiseBlockAIとAcoustic Fenceテクノロジーに加え、Director AIによる自動フレーミング機能などが搭載され、会議室での臨場感あふれるコミュニケーションをサポートするという。
Poly Voyager Legend 30/50/50 UCはすでに販売開始しており、価格はLegend 30が1万5510円、Legend 50が1万8590円、Legend 50 UCが4万480円となる。
Poly Studio V12 ビデオバーは価格は未定、6月頃に販売予定だという。
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