週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

上位モデルと同じCPUとAIで超強まった「Google Pixel 9a」は約8万円が安く感じる

2025年04月10日 22時00分更新

12万円台のPixel 9に迫る実力でお買い得感がスゴイ!

 Pixel 9aはスタンダードクラスのスマホですが、ディスプレーやカメラだけでなく、バッテリーもたくましく、頼りがいがあります。容量はPixel 9/9 Proの4700mAhに対して、Pixel 9aは5100mAh。連続駆動時間もPixel 8aから25%改善され、通話・データ通信と待受やその他の機能の使用などを組み合わせた、グーグル独自のテストで30時間以上を達成しています。

 Pixel 9/9 Proは24時間以上。さらにスーパーバッテリーセーバーを使うと最大100時間以上もバッテリーが持ちます。Pixel 9/9 Proが搭載するバッテリーシェアの機能は非搭載でした。

 頭脳となるSoCはグーグル独自設計による「Google Tensor 4」を搭載しています。グーグルは、Pixel 9aにも上位モデルのPixel 9シリーズと同じ仕様のチップセットを載せたと説明しています。

Pixel 9シリーズの全機種が最新の「Google Tensor 4」チップを搭載しました

 かたやPixel 9aが搭載するメモリーの容量は、Pixel 8aから変わらず8GBのままでした。Pixel 9は12GBです。とはいえ、Pixel 9aで通常の動作がもっさりとする感じはありません。

 3月のPixel Dropで発表されたAI機能のソフトウェアアップデートの中から、デバイスで撮ったスクショの画像を解析してAIによる情報検索などに活用できる「Pixelスクリーンショット」アプリにPxiel 9aは対応する予定がありません。ハードウェア的な差で、今後は一部のAI機能などがPixel 9aに対応しなかったり、あるいは遅れて対応するものが出てくる可能性は考えられます。

 グーグルはPixel 9aをユーザーに長く使ってもらいたいという意図から、7年間のPixel Dropのソフトウェアアップデート、ならびにOSとセキュリティーソフトのアップデート対応を保証しています。

 たとえば昨年にPixel 9とPixel 9 Proが発売された当初は、一部の限られた条件下でしか使えなかった「Gemini Live」のライブチャット機能が、今では多くのAndroid端末とiOSのGeminiアプリにも搭載されました。直近ではPixel 9aが対応していないAI機能も、少し時間が経てばソフトウェアの最適化が図られて、Pixel 9aでも使えるようになる可能性は十分にありそうです。

【まとめ】仕事に役立つAIスマホ
AIで作業効率が上がること間違いナシ!

 グーグルの画像生成ツール「Pixelスタジオ」も日本で使えるようになりました。Geminiから画像を生成する場合と同様に、Pixelスタジオもクラウド上の画像生成モデルである「Imagen 3」をベースにしていますが、プロンプト入力のほか、プリセットされているスタイルを選択したり、フォトアプリのアーカイブから下地にする写真データをピックアップして、期待するイメージにより近い画像が生成できます。Pixel 9aによる画像生成もスムーズでした。

Pixel 9aも対応する「Pixelスタジオ」アプリ。スタイルを指定して意図した画像が素速く生成できます

 筆者にとって、Pixelシリーズは仕事に欠かせない相棒です。連絡先にない電話番号から着信があった時にAIが代わりに応答、先方の要件を文字起こしまでしてくれる「通話スクリーニング」はありがたい機能のひとつ。新規の仕事のご依頼や大事な連絡を逃すリスクが大きく減りました。そして何よりPixel純正「レコーダー」アプリの音声文字起こし機能なしでの取材なんて、もはや考えられません。

 今回、Pxiel 9aの試用期間中にまだアップデートが完了していなかったことから試せなかったものの、日本語による要約対応が楽しみです。

通話スクリーニングの機能。ちょっと聴き取りの認識精度があまいところがあるものの、おおよその要件までざっくりとわかるほどの文字起こし精度を実現しています

 Pixel Aシリーズは機能もスタンダードクラスな“廉価モデル”という印象を筆者は持っていました。Pixel 9aでそのイメージは覆されたように思います。ハードウェアのスペックが期待以上に高く、また今後7年間のあいだに目まぐるしく変わりそうな「グーグルAIの最先端」を、ソフトウェアアップデートによりキャッチアップできるAIスマホはとても魅力的です。

 まだPixelシリーズのスマホを使ったことがない方は、今こそPixel 9aを試してみるべきです。

  Pixel 9a Pixel 9(参考)
価格(発売時点) 7万9900円
(128)
9万4900円
(256)
12万8900円
(128)
14万3900円
(256)
ディスプレー 6.3型有機EL
(20:9)
最大120Hz
6.3型有機EL
(20:9)
最大120Hz
画面解像度 1080×2424 1080×2424
サイズ 73.3×154.7
×8.9mm
72×152.8
×8.5mm
重量 185.9g 198g
CPU Google Tensor G4 Google Tensor G4
内蔵メモリー 8GB 12GB
内蔵ストレージ 128/256GB 128/256GB
カメラ画素数 48メガ
(標準、OIS、マクロ)
+13メガ
(超広角)
/イン13メガ
50メガ
(標準、OIS)
+48メガ
(超広角、マクロ)
/イン10.5メガ
OS Android 15 Android 14→15
5G対応バンド サブ6
(n1/2/3/5
/7/8/12/20
/26/28/38/40
/41/66/75
/77/78/79)
サブ6
(n1/2/3/5
/7/8/12/14
/20/25/26/28
/30/38/40/41
/66/71/75
/77/78/79)
4G対応バンド 1/2/3/4/5
/7/8/12/14
/17/18/19/20
/21/26/28/32
/38/39/40/41
/42/66/75
1/2/3/4/5
/7/8/12/13/14
/17/18/19/20
/21/25/26/28
/29/30/32/38
/39/40/41/42
/48/66/71/75
無線LAN Wi-Fi 6E Wi-Fi 7
バッテリー容量 5100mAh
(23W対応)
4700mAh
(27W対応)
Qi
NFC/FeliCa ○/○ ○/○
防水・防塵 ○(IP68) ○(IP68)
生体認証
(画面内指紋+顔)

(画面内指紋+顔)
SIM nanoSIM
+eSIM
nanoSIM
+eSIM
USB端子 Type-C Type-C
イヤホン端子 × ×
カラバリ Iris
Peony
Porcelain
Obsidian
Peony
Wintergreen
Porcelain
Obsidian
 

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事
S